こんにちは、ライターの伊佐知美です。
先日、南ヨーロッパに浮かぶ東京23区くらいの小さな島国・マルタに行ってきました。
3週間ほど滞在した中で気がついたのは、「マルタ島内は公共バス網が発達しているが、時間通りには来ない」ということ(笑)。
たくさんの路線が走る主要道路であれば、バスが時間通りに来なくてもあまり問題ないのですが(ほかの路線のバスも同じ目的地に向かったりする)、1時間に2本のバスが、20分も30分も来ないとなると、ちょっとだけ困ります。
そこで、私が多用していたアプリが、配車アプリの「eCabs(イーキャブズ)」そして「Bolt(ボルト)」のふたつです。
※Boltはもともとは「Taxify」という名前でしたが、改名したようです。
マルタでは「Uber」が使えません。
eCabsとBoltはともに聞き慣れないアプリですが、マルタでは一般的だったので、このページで使い方とそれぞれの特徴を詳しく紹介していきますね。
「eCabs」と「Bolt」の違いって?
どちらも配車アプリのため、基本的な機能に違いはありません。
「車を呼ぶ」「来たことを知らせる」「現金または事前に登録したクレジットカードで支払う」ことができます。
- eCabs:マルタ最大手のタクシー会社が提供している島固有のアプリ
- Bolt:東欧のエストニア・タリン発、ヨーロッパを中心に30カ国以上でサービスを提供しているアプリ
マルタだけでなく、ヨーロッパのほかの国も一緒に旅行する場合は、eCabsよりBoltをダウンロードして使った方が便利そうです。
でも逆に、もし目的地がマルタのみの場合は、eCabsをオススメします。なぜかというと、Boltにはない「事前予約機能」がついているからです。
「eCabs」の便利な「事前予約機能」
事前予約機能がどんなものかというと、文字通り、アプリ経由で事前に配車予約ができる機能です。
たとえば、「2019年7月30日の15時までに空港に到着していたい」という予定がある日だとします。
通常のUberやBoltには事前予約機能がないので、直前に配車をお願いするしかないのですが、それだと「何分後に車が来るかわからない」というちょっと賭けみたいな状況になってしまって、ハラハラしますよね。
それを回避するために、フライトなど絶対に外したくない予定がある場合の配車は、かなり時間に余裕を持ってお願いする人が多かったと思います。
でも、eCabsはタクシー会社が提供するアプリなので、通常の配車予約と同じように、アプリ上でも事前配車予約ができますよ。
しかも配車予約は、当日の1時間後でも可能だし、1週間後でも、1ヶ月後でも可能。
まぁ、1ヶ月以上先の予約をしてしまうと、予約をしたことすら忘れてしまいそうなので、この機能を使うかどうかはわかりませんが……(笑)。とにかくシステム上は、未来の時間の予約が可能です。
「eCabs」の方が、ドライバーが安定して見つかる
あと、もう一つeCabsの方が優れている点があります。これは両方使用した肌感でしかないのですが、eCabsの方が、ドライバーが安定して見つかる気がしました。
BoltはUberと同じように、マルタで暮らしている住人さんが、ドライバー登録を行って、自分の空き時間を活用してBoltドライバーとして活動する仕組みです。
そのため金曜日や週末の朝、夜間など「みんなが遊びに出ている時間帯」は、ドライバーさんも遊びに出てしまっているのか、ドライバーが比較的見つかりづらい印象を受けました。
対してeCabsは、タクシー会社が運営しているため、基本的には時間帯問わず、配車が安定して可能なのではないかと予想しています。
大切な金額面
なのですが、金額面に関してはBoltに軍パイが上がります。距離や時間帯、渋滞の有無によって利用料金は変動するので、なんとも言えない面はあるのですが、eCabsよりもBoltの方が、料金は安かったです。
価格帯は、大体20分乗車して、20ユーロ前後。
なのですが、Boltは10ユーロ台の料金が複数回あったのに対して、eCabsはほぼすべての利用回で、支払いが20ユーロを超えました(この金額感は、私がマルタを訪れた2019年6月現在のものなので、参考値としてご覧ください)。
ちなみに金額だけでいうと、公共バスの方が断然安いです。バスは、片道乗車、距離に関わらず一律1.5ユーロです。比べると、本当に安いですよね……(笑)。
ただし、繰り返しになりますが、マルタのバスは時間通りに来ることが本当に少ない上に、ちょっと運転が荒いので、車酔いをしやすいです。このあたりは、自分が優先する条件と照らし合わせて、どちらを使うかケースごとに判断していくとよさそうです。
配車アプリを使うオススメのシーン
マルタにおいて、配車アプリを使うオススメのシチュエーションは、空港と滞在先の往復の際の利用です。
公共バスだと1時間半かかる道のりが、eCabsやBoltの利用だと、20〜30分以内で済みます。しかも、車だと荷物を持ち運ぶ必要がないので、体力も温存できる。
あとは夜間の治安が気になる時や、終バスがなくなってしまった時、友人らと相乗りできる時などはとてもお得なので、利用シーンとしてオススメします。
配車アプリの使い方
以下に、それぞれのアプリの使い方も記しておきます。
「eCabs」の使い方
[1]まずはアプリをダウンロードします。
[2]マルタ島内で使える電話番号を登録して、SMSで暗証番号を入手。
[3]氏名等の必要情報を入力し、事前登録を完了させます。
[4]実際に車を呼びたい時は、アプリを起動して、「現在地」と「目的地」を入力。
[5]「事前予約をしたい」または「今から最短で車を呼びたい」のどちらかを選ぶ。
[6]配車が決定したら通知が来るので、自分の指定した場所で待つ。
[7]到着3分前になると通知が来るので、表示されている車の車種・ナンバーを確認しつつ、引き続き待機。
[8]合流、乗車。
[9]到着後、支払い確定。支払いをして、終了。
「Bolt」の使い方
基本的に「eCabs」と同じです。
[1]まずはアプリをダウンロードします。
[2]マルタ島内で使える電話番号を登録して、SMSで暗証番号を入手。
[3]氏名等の必要情報を入力し、事前登録を完了させます。
[4]実際に車を呼びたい時は、アプリを起動して、「現在地」と「目的地」を入力。
[5]「Bolt」は「今から最短で車を呼びたい」の選択肢しかないので、それを選ぶ。
[6]配車が決定したら通知が来るので、自分の指定した場所で待つ。
[7]到着2〜3分前になると通知が来るので、表示されている車の車種・ナンバーを確認しつつ、引き続き待機。
[8]合流、乗車。
[9]到着後、支払い確定。支払いをして、終了。
「eCabs」「Bolt」を使いこなして、快適にマルタを移動しよう
さて、2つの配車アプリの説明は以上です。
どちらのアプリを使うにせよ、利用状況としては通信環境が必須なので、SIMカードを空港や街中で入手するか、またはポケットWi-Fiを日本から持って行くと便利だと思います。
または、マルタのルア国際空港に無料Wi-Fiは通っていますし、街中のカフェにも軒並み無料Wi-Fiが通っていたので、配車をお願いするだけであれば、それらを利用するものいいと思いますよ。
ドライバーに会えさえすれば、その後通信が切れてしまっても、車に乗って支払いを済ませることは可能なので。
では、配車アプリを使いこなして、快適なマルタ滞在を。