こんにちは。
横浜で鉄道フリーランスとして活動している若林健矢(@keysTtime)です。
横浜では京急電鉄が走っていますよね。
最近は羽田空港へのアクセスに一役買っていますが、横須賀・三浦エリアへのお出かけでもとても頼りになるんですよ。
そのときに使いたいのがお得なきっぷである「三浦半島1DAYきっぷ」と「三浦半島2DAYきっぷ」です。
それぞれの切符を最大限お得に使うにはどうしたらいいのかや、買い方、実際に使ってみた感想をこのページで紹介していきますね。
三浦半島1DAY・2DAYきっぷで利用できる区間
簡単に言ってしまえば、「三浦半島1DAYきっぷ」と「三浦半島2DAYきっぷ」は、京急線で横須賀エリア周辺をまわるのに使えるフリーきっぷです。
これらのきっぷがあると、電車だけでなく京浜急行バスの指定路線も乗り放題に!
しかもこのフリーきっぷを持っていると、一部の提携施設では特典を受けられますよ。
まさに電車とバス両方を乗り回すのにうってつけのきっぷです。
きっぷの値段は、発券した駅によって異なるので、1DAY、2DAYそれぞれこのあと解説しますね。
肝心のフリー区間ですが、1DAY、2DAY共通で乗車駅から金沢文庫間の往復と、金沢文庫以南の全ての区間となっています。
- 京急本線:金沢文庫~浦賀間
- 京急逗子線:金沢八景~新逗子間(全区間)
- 京急久里浜線:堀ノ内~三崎口間(全区間)
逗子線も久里浜線も金沢文庫(かなざわぶんこ)から久里浜寄りにあるため、これだけで京急線内の三浦半島エリアを網羅できます。
発券駅から金沢文庫までの途中駅では改札外に出られませんので注意してくださいね。
ただし京急川崎(けいきゅうかわさき)や上大岡(かみおおおか)などの主要駅では特急や快特の待ち合わせが発生するので、異なる種別の電車に乗り換えるのは大丈夫ですよ。
▼鉄道とバスのフリー区間は、こちらを参考にしてくださいね。
京浜急行バスは、京急線が通っていない鎌倉エリアや葉山エリアへも路線が伸びています。
鎌倉エリアや葉山エリア方面に出かける場合でも、三浦半島1DAY・2DAYきっぷは心強い味方になってくれますよ。
施設によっては優待特典も受けられる
また、三浦半島1DAY・2DAYきっぷを持っていると、提携施設では以下のような特典を受けられます。
提携施設 | 優待特典内容 |
---|---|
神奈川県立金沢文庫 | 企画展観覧料割引 |
葉山マリーナ | クルージング料金割引 |
くりはま花の国 | 花のたねをプレゼント |
京急油壷マリンパーク | 入園料割引 |
城ヶ島京急ホテル雲母の湯 ホテル京急油壷観潮荘 | 日帰り入浴料割引 |
観音崎京急ホテルSPASSO | 入館料割引 |
ここで紹介したのは一例ですが、他にも特典がありますよ。
詳細は京急電鉄のサイトで確認できます。
1DAYきっぷはほぼどこでも買える
続いて、1DAYきっぷと2DAYきっぷの購入可能場所を見てみましょう。
まず「三浦半島1DAYきっぷ」は、泉岳寺以外の京急線全駅で購入できます。
乗車駅によって値段が違うので、下の表にまとめてみました。
きっぷを買う駅 | 大人料金 | 子ども料金 |
---|---|---|
品川、北品川 | 1,920円 | 990円 |
新馬場~立会川 | 1,890円 | 940円 |
大森海岸~雑色(本線)、京急蒲田~天空橋(空港線)、川崎大師~小島新田(大師線) | 1,710円 | 890円 |
羽田空港国際線ターミナル、国内線ターミナル | 2,130円 | 1,100円 |
六郷土手~鶴見市場(本線)、京急川崎~鈴木町(大師線) | 1,610円 | 840円 |
京急鶴見~仲木戸 | 1,510円 | 790円 |
神奈川~弘明寺 | 1,410円 | 740円 |
上大岡~杉田 | 1,300円 | 680円 |
京急富岡、能見台 | 1,200円 | 630円 |
金沢文庫~フリー区間内 | 1,090円 | 580円 |
1日のみの利用ですがフリー区間内でも発券できるため、気軽に使えます。
わたしも時々これで京急線とバスを乗り回していますよ。
2DAYきっぷの購入は品川~上大岡で
続いて「三浦半島2DAYきっぷ」です。内容は1DAYきっぷとほとんど変わりませんが、2日間有効なため値段も変わっています。
こちらも表にまとめました。
きっぷを買う駅 | 大人料金 | 子ども料金 |
---|---|---|
品川~立会川 | 2,030円 | 1,040円 |
大森海岸~雑色(本線)、京急蒲田~天空橋(空港線)、川崎大師~小島新田(大師線) | 1,920円 | 990円 |
羽田空港国際線ターミナル、国内線ターミナル | 2,340円 | 1,200円 |
六郷土手~鶴見市場(本線)、京急川崎~鈴木町(大師線) | 1,820円 | 940円 |
京急鶴見~子安 | 1,720円 | 890円 |
神奈川新町~弘明寺 | 1,620円 | 840円 |
上大岡 | 1,520円 | 780円 |
こちらは1DAYと違い、フリー区間内で購入することはできません。
品川、横浜などから横須賀方面へ、2日かけてお出かけするときなどに利用することになりますよ。
三浦半島1DAYきっぷの買い方
それでは、このきっぷをどうやって買い、どうやって利用すればいいか、実際にやってみますね、
今回は横浜駅から「三浦半島1DAYきっぷ」を購入し、浦賀(うらが)駅、そして三崎口(みさきぐち)駅へ行ってみます。
▼まずは駅の自動券売機で、画面左の「お得なきっぷ」をタッチ!
▼するといちばん左上に「三浦半島1DAYきっぷ」と出てくるので、迷わずこれを選択!
横浜駅で大人1人分を購入するので、1,410円を支払います。
今回は現金で買いましたがPASMOなどICカードも使えますよ!
その場合、精算時に現金ではなくICカードを挿入しましょう。
▼きっぷは3枚同時に出てきます。
取り忘れないように注意してくださいね。
※フリー区間内で1DAYきっぷを発券する場合は2枚(フリーきっぷ、説明書)のみ出ます。
▼1枚目がA券(発券駅~フリー区間最初の下車駅)、2枚目がB券(フリー乗車~発券駅への帰り)、3枚目が簡単な説明書です。
▼最初に、A券を使って改札口を通りましょう。
そこからフリー区間最初の下車駅まではこのきっぷを利用します。
B券はA券の後に使用するのでどちらも失くさないように!
A券は最初の下車駅まで
まずフリー区間最初の駅、金沢文庫まで向かいましょう。
横浜からは「普通」「エアポート急行」「特急(朝夕のみ運行)」そして「快特」が出ています。
特急や快特を使った場合、横浜を出ると金沢文庫までは上大岡にしか停車しません。
先を急ぐなら、迷わず特急もしくは快特に乗りましょう。
今回わたしが最初に降りたい駅は浦賀なので、快特に乗ったまま金沢文庫を通り過ぎてそのまま堀ノ内(ほりのうち)まで向かいます。
そして、堀ノ内駅で快特から普通電車に乗り換えです。
日中の浦賀方面の電車は、堀ノ内駅で浦賀行きと三崎口行きが接続しています。
▼普通電車に乗ったら終点の浦賀まで乗車!
▼さて、浦賀に到着したので、横浜駅で改札に通したA券で浦賀駅の改札を出場しましょう。
フリー区間で最初の下車駅になるため、このA券は改札機に回収されます。
浦賀駅からはバスが出ているので、次はバスに乗って先に進んでみましょう。
A券のあとにB券の出番!バスにも乗れる
ここからは二枚目のきっぷ、B券を使って乗り降りします。
横須賀エリアの京浜急行バスは、整理券方式で運賃後払いなので、後ろのドアから乗ることになります。
フリーきっぷを使わない場合に現金精算でバスに乗る時は乗車時に整理券を取る必要がありますが、フリーきっぷを持っている場合は整理券は要りません。
フリーきっぷでバスに乗る場合は、下車時に運転手さんに見せてから降りましょう。
一例として、今回は観音崎に来てみました。
浦賀駅からここまで約13分。
ぜひフリーきっぷでスムーズに移動しちゃいましょう!
浦賀駅から観音崎までのバスは、三浦半島1DAY(2DAY)きっぷが使えます。
バスで浦賀駅に戻ってきたら、今度は三崎口まで行ってみましょう。
▼バスの運転手さんに見せたB券を、今度は自動改札機に通して入場します。
堀ノ内で三崎口行きに乗り換え、終点の三崎口で下車。
▼…するとまさかの「三崎マグロ」がお出迎え!(笑)
大丈夫です、間違いなく「みさきぐち」です。
さてさて三崎口駅に到着したら、B券を改札に通して出場します。
この券はフリー区間内では改札機に回収されずに出てくるので、取り忘れないようにしてくださいね。
三崎口駅は、正直なところ三崎港からはかなり離れており、「海とはいずこに」と思わんばかりに内陸の立地です。
そのため、ここからまたバスに乗ることに。
ここからのバスも、三浦半島1DAYきっぷで乗れて、浦賀駅でバスに乗った時と同じく乗車時に整理券を取る必要はありません。
▼下車時に運転手さんにきっぷを見せて降りれば大丈夫です。
海が見えたところにある「三崎港(みさきこう)」バス停からさらに2つ先の「日ノ出(ひので)」バス停で下車。
今回は行かなかったけど、バスに乗ったまま城ヶ島大橋を渡り、城ヶ島観光もできますよ。
港を散策しているうちに暗くなっていたので、バスで三崎口駅に戻って電車で横浜へ。
その前に、堀ノ内駅で降りて次の県立大学(けんりつだいがく)駅まで、急に思い立って1駅散歩してみようと思います。
堀ノ内駅で改札を出るときにもB券は改札機から出てくるので、取り忘れしないように注意しましょう。
通常なら、途中駅で降りてまたきっぷを買って…を繰り返している交通費は高くなってしまいそうですが、フリー区間内ならその心配は無用です。
最終的に今回は県立大学駅から乗車し、横浜へ戻ります。
ちなみに最後に乗ったこの白い車両(5300形)、実は都営地下鉄浅草線からの乗り入れ車両です。
京急電鉄の車両ではありませんが、ここは「京急線」なのでそのまま乗って大丈夫です!
というわけで横浜駅へ戻ってきました。
それでは、ここまで使ったB券を最後に改札に通して今回のお出かけはおしまいです。
B券は発券駅での出場時に回収されますので、最終的には3枚目の説明書のみ手元に残ります。
フリーきっぷと通常運賃の比較
今回たどった行程、もし三浦半島1DAYきっぷを使わない場合は現金精算でどうなっていたかが気になるところだと思います。
以下でまとめてみました。
- (鉄道)横浜→浦賀:430円
- (バス)浦賀駅→観音﨑:片道220円、往復したので440円
- (鉄道)浦賀→三崎口:280円
- (バス)三崎口駅→日の出:300円
- (バス)三崎港→三崎口駅:300円
- (鉄道)三崎口→堀ノ内:240円
- (鉄道)県立大学→横浜:360円
合計2,350円です。
横浜駅で発券した場合の1DAYきっぷは1,410円なので、実に940円もお得になりましたね!
電車移動だけでなく、バス利用でも指定路線が乗り放題になるのがいいところです
今回のように、横須賀・三浦エリアを丸一日巡りたいのであれば、参考にしてみてくださいね。
「最初の下車駅まで」と「最後の乗車駅」を考えよう
今回はベースプランとして浦賀と三崎口をまわりましたが、工夫次第ではもっと多くのスポットをまわったり、電車だけじゃなくてバスで三浦半島をめぐることだってできちゃいます。
お出かけプランを練る時は、まず発券駅から最初に降りる駅までの通常の運賃を考慮に入れると、それ以外であと何円分乗ればいいかが分かりますよ。
最後の乗車駅を事前に決めている場合は、その分も計算しておくと、さらにもとを取れるルートを考えやすくなります。
その必要分の移動を考えていけば、三浦半島1DAYきっぷをもっとお得に活用できますよ!
ただし、遠方からの旅行などで周辺施設に宿泊し、2日かけて京急線やバスを利用したい場合には、1DAYきっぷではなく2DAYきっぷのほうがおすすめです。
その場合も、同じように最初の下車駅までと最後の乗車駅を考慮に入れてみましょう。
さいごに
横須賀・三浦エリアで京急電鉄の鉄道路線とバス路線が乗り放題になる「三浦半島1DAYきっぷ」および「三浦半島2DAYきっぷ」を紹介してきました。
1日だけの利用でもかなりお得に動き回れるので、使い方次第でフリー区間を本当に自由に行き来できるのがこのきっぷの魅力だなと、実際に行ってみて体感できましたよ!
三浦半島を楽しむにはうってつけなこのきっぷ、お出かけの際にぜひ使ってみてくださいね。