海外にいる時に体調がおかしくなって、海外の病院へ行ったことはありませんか?
海外はいつもの日本の生活と環境が違うから、体調を崩しやすくなってしまいますよね。
ぼくも、学生時代の1ヶ月半の中国語学留学や、オーストラリアでの1年に及ぶワーキングホリデー、現在進行形の台湾ワーキングホリデーで何度も体調を崩しています。
そこで主に不安になるのが、海外での病院行く時の保険事情です。
- 海外旅行保険を使ったらどうなるか?
- 実際の病院での手続きは?
- 診察状況は?
- 支払い方法は?
などなど実際に体験してみないとわからないことがたくさんありますよね。
ぼくの実体験に基づき、保険会社を使った時の海外での病院体験、自腹を切っての全額自費病院体験、失敗した立て替え保険の体験、クレジットカードの付帯保険を使っての病院体験をこの機会にまとめてみました。
ではどうぞ。
日本の保険会社の海外旅行保険を使った場合 その1 中国大連の現地病院
- 使った保険:保険会社の海外旅行保険
- 病院:現地の病院
- 支払い:キャッシュレス
最初にぼくが海外で使ったのが、日本の保険会社の海外旅行保険です。
2007年に大学の短期留学プログラムで、中国の東北部にある大連市の大学に語学短期留学したぼくは、そこで体調を崩してしまいました。
病院に行く時に使ったのが、日本の保険会社の三井住友海上だったと記憶しています。
それがぼくの海外旅行保険初体験です。
日本の有名な保険会社に入ると、保険の値段が高い代わりに、ほぼ確実にキャッシュレスタイプの保険に入ります。
キャッシュレス保険とは、海外の病院側から患者に治療費が請求されるのではなく、直接日本の保険会社に請求が行くタイプです。
だから、病院で診察費を支払うことなく、中国の現地の病院で診察を受けることができましたね。とてもありがたかったです。
当時のぼくは初めての海外で中国に行き、慣れなかったこともあってか2週間ほどで熱を出してしまいました。
中国に行く前に加入してた日本の保険会社のキャッシュレスタイプの保険を使うことができ、あらかじめ受け取っていた資料を参考にしながら日本の保険会社に電話をしました。
日本の保険会社側のオペレーターさんには、以下のようなことを確認されましたよ。
- 名前
- 加入した海外保険の資料
- 病気がいつ、どこで発症したのか?
- 現在どんな容態か?
これは「海外旅行保険がちゃんと適用できるか?」を確認するためのチェックで、1度目の電話はそこで終わり。
数十分から1時間くらい待たされた後、2度目の電話で保険が適用できることを確認できたのちに、中国の現地病院を紹介してくれました。
さらに日本の保険会社側が病院の送迎のタクシーと、日本語ができる通訳さんを付けてくれました。
当時紹介された中国の病院のお医者さんは日本語ができなかったので、通訳までつけてくれたんですよね。
そしてパスポートを持って、通訳さんと病院ヘ直行。
キャッシュレス海外旅行保険だったので、現地の病院の受付で日本の保険会社側に渡す資料に記入しました。
中国の病院で印象的だったのは、風邪の治し方も「薬を飲んで、1日1リットルの温かいお湯を飲みなさい」と言われたことです。
日本のお医者さんから言われない治し方で、薬も漢方薬中心にもらいました。
当時は20歳の大学2年生だったので、「さすが中国!」と妙にぼくは感動したのを覚えてます。
その後、お医者さんの言いつけを守ったら、ぼくの病気はちゃんと現地で治りました。
日本の保険会社の海外旅行保険を使っていった中国・上海の日本人病院
- 使った保険:保険会社の海外旅行保険
- 病院:現地の日本人病院
- 支払い:キャッシュレス
続いて2度目にお世話になったのが、2007年の大学3年生の時に2週間の語学留学で行った中国の上海にある病院です。
ここでもぼくは前回と同じように保険会社の海外保険を使いました。
病院へ行くまでの手続きは、最初の時と同じです。
資料に書いてある中国国内用の番号へ電話して、日本人のオペレーターさんに容態を説明。
折り返しの電話で保険が使えるとわかったら、保険が使える病院を案内してもらえます。
この時に前回の病院と違ったのが、上海にある日本人の医師が勤務する病院へと案内してもらったことでしょう。
前回と違って、病院に着くと、中は日本の綺麗なクリニックと一切変わらず、診察も日本人のお医者さんにしてもらうことができました。
もうまるで日本の病院と一緒。
前回の現地の病院は処方箋も中国の漢方薬で、治し方も中国式だったんですけど、日本人の先生から処方箋を出してもらい、日本でもらう薬を同じ薬を中国でもらいました。
この時、同じ保険会社の海外旅行保険を使っても、現地の人が通う病院に行くのと、日本人が経営している現地病院に行くのでは、診察の仕方まで大きな差があると学びましたね。
どちらも同じ中国国内の病院なのに、現地病院か日本人医師のいる病院の違いだけで、病気の治し方・薬まで変わってくるのにはビックリしました。
保険を使わずに行ったオーストラリアのシドニーにある日本人向け病院
- 使った保険:立て替え式保険 (立て替えできず)⇒全額自費負担治療
- 支払い:現金(保険なし)
- お医者さん:オーストラリア人医師で日本人女性の通訳付き
3度目の海外病院経験は、2014年1月のオーストラリアワーキングホリデーでした。
このとき初めて海外旅行保険のありがたさを思い知ります。
なぜならこの時、保険なしで、自腹を切って病院に行ったからです。
正確に言うと、3万円くらいで入れる立て替えタイプの保険に入り、病院に行ったら後日帰国後に請求するタイプに入ったのですが、これが失敗でした。
ぼくは腹痛が止まらなかったので、シドニー市内の日本語が使える病院へ行き、日本人事務員さんに通訳してもらいながらオーストラリア人のお医者さんに見てもらったところ、かなりお金がかかってしまいました・・・。
- 治療費:100豪ドル(当時のレートで10,500円くらい)
- 薬代:20豪ドル(当時のレートで2,100円くらい)
合計で120豪ドル(当時のレートで12,600円くらい)を支払ってしまいました。
お腹が痛いのに、財布まで全額自腹を切るという二重苦。
もう笑い事じゃありません。
病院の待合室でお腹が痛いのに「ああ、いくら支払うんだろう……?」とビクビクしていました。
今までの海外旅行では、保険会社のキャッシュレス保険を使っていたので、その良さを知っている分だけ余計にありがたみを感じましたね。
その後、帰国した時に立て替え式の保険の請求をしたのですが、この病院の治療代の保険は下りませんでした。
病院に行く前に、日本の保険会社に電話して確認を取るキャッシュレスタイプの海外旅行保険は、手間がかかって面倒です。
でも、立て替え式の保険より優れていることを、この時に身をもって痛感しましたね。
この苦い経験があったので、海外に長期滞在するなら、病院で診察費がかからないキャッシュレス海外旅行保険のありがたさを学びました。
クレジットカードの付帯保険は使用条件を注意すること
この時ぼくは、病院に行く前にクレジットカードの楽天カードに付いてる海外旅行保険を使おうと試しました。
ただ、利用条件の事前確認が甘かったため、海外旅行保険を使うのに失敗してしまったんですよね。
楽天カードの海外旅行保険サポートのオペレーターにオーストラリアから電話したところ・・・
楽天カードで決済したパッケージツアーに行くか、日本の空港に着く前までに楽天カードで公共交通機関の決済をしない限り、海外旅行保険は使えません。
そう言われて、ビックリしてしまいました。
クレジットカードには持っているだけで海外保険が適応される自動付帯タイプと、パッケージツアーか、公共交通機関の支払いをカード払いしないと適応されない利用付帯タイプがあることを知ります。
しかも、利用付帯タイプのクレジットカードの海外保険には、以下の2種類があるのもこの時初めて知りました。
- 航空券をそのクレジットカードで決済したら適用される(例:三井住友カード)
- 日本を出る前の公共交通機関でカード払いしたら適用される(例:楽天カード)
クレジットカードの利用付帯をおすすめする人もいますが、カード会社ごとに異なる利用条件を満たさないと使えません。
わざわざ事前確認する手間がとても面倒なので、最初から持っているだけで海外旅行保険が適用される自動付帯タイプがおすすめですよ。
クレジットカードの付帯保険を使っていった台南市の現地病院
- 使った保険:クレジットカードの付帯保険
- 支払い:なし (クレジットカードのキャッシュレスタイプ保険)
- お医者さん:台湾人医師で会話は英語
日本の保険会社の海外旅行保険と、立て替え式の海外旅行保険、クレジットカードの付帯保険。
それぞれを使って、良い思いもしたし、痛い失敗も経験しました。
そこで学んだ経験を元に、90日間以内の海外旅行で使うようになったのが、クレジットカードの海外旅行保険です。
中国での病院経験とオーストラリアでの失敗も踏まえ、自動付帯タイプかつキャッシュレスタイプのクレジットカードを持つようになりました。
その後、台湾で病院に行く機会があり、90日間以内の海外旅行ならクレジットカードの海外旅行保険で充分なことを実感します。
2016年2月、台湾の台南市に住んでいるぼくは、咳が出すぎてしんどかったので病院に行きました。
この時に使ったのが、クレジットカードのエポスカードに付いている海外旅行保険です。
ぼくは海外滞在から約45日目で発症したので、90日以内の利用条件に合致していたから使ってみました。
エポスカードは、自動付帯・キャッシュレスの両方を満たしていて、しかも年会費無料のクレジットカードです。
手続きのやり方は、保険会社に入った時に使った海外旅行保険と一緒でした。
電話したら、エポスカードのオペレーターさんに以下のことを聞かれました。
- 名前
- 自分のエポスカードの番号
- エポスカードの利用期限
- 日本を出国日と帰国予定日
- 病気がいつ、どこで発症したのか?現在の容態は?
- 今滞在している都市と、病院での通訳の必要性
一旦、電話が切られ、折り返しの電話で保険の適用が確認できたのちに、近くの病院の住所を案内されました。
利用できるとわかった折り返しの電話では、丁寧にオペレーターさんから安心できるひと言をもらえましたよ。
病院では治療費を払う必要はないです。交通費もかかったら請求書があれば、帰国後に請求できますよ。
案内された現地の病院への持ち物は、エポスカードとパスポートのみ。
病院で保険会社に提出する書類を書いて、あとは普通に診察を受けて薬を受け取るだけでした。
日本の保険会社の海外旅行保険を使い、中国の大連で行った病院での手続きとほぼ変わらずで、クレジットカードの海外旅行保険は日本の保険会社の海外旅行保険とほぼ一緒でした。
違いは、保険を使う時の手続きをクレジットカード会社にしてもらうか、保険会社にしてもらうかで、あとはそこにクレジットカードの番号確認が必要なくらい。
クレジットカードの海外旅行保険の素晴らしさを初めて実感しましたよ!
結論:90日間の海外旅行はクレジットカードの付帯保険で充分。91日以上は保険会社の保険がオススメ
ぼくは今まで、海外で病院に行く時の支払い方法で以下の4種類を経験しました。
- 保険会社
- 全額自費支払い(自腹)
- 立て替えタイプの海外保険
- クレジットカードの付帯保険
こられの経験で気付いたおすすめの海外旅行保険の使い方は、90日間の保険はクレジットカードの付帯保険で充分です。
ただ、91日以上の長期留学やワーホリの場合は、保険会社のキャッシュレス保険に入っておくのがいいですよ。
90日間以内の海外旅行保険なら、クレジットカードの海外旅行保険で充分足ります。
キャッシュレスタイプで自動付帯があるクレジットカードなら、保険会社の海外旅行保険とほぼ変わりません。
保険会社で購入できる4〜90日間の海外旅行保険は、4日間で1,000〜4,000円、90日間の保険は最低でも約2万円かかります。
これをクレジットカードの付帯保険で代用できるのは大きいです。
エポスカードなら年会費無料で持てますからね。
クレジットカードの付帯保険にはなくて、保険会社に付いている項目は以下の4つくらいです。
- 緊急歯科治療あり
- 弁護士費用100万円
- テロ対策費用10万円
- 航空機遅延費用
以上の項目がどうしても心配なら、保険会社を通して加入しておいたほうがいいでしょう。
病気やケガ・盗難などのトラブルはクレジットカードの付帯保険で充分カバー可能なので、海外旅行保険代を節約するためにクレジットカードを使うのがお得です。
90日以内ならクレジットカードでカバー、91日以上ならキャッシュレスタイプの海外旅行保険に加入する。
ぼくのような失敗をしないために、ぼくの経験を参考に海外旅行を楽しんでくださいね!