株主優待とは?メリット・デメリットと投資するときの注意点をまとめて解説

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こんにちは!
金融ライターの大西カツシです。

株式投資について調べている中で、株主優待という言葉を聞いたことはないでしょうか。

株主優待は、株主になると企業から自社製品や優待券などがもらえる制度です。

定期的に届く優待品を楽しみながら投資できるので、初めての株式投資におすすめですよ。

ただし、株主優待にはデメリットや注意点もあるので、始める前に株主優待の特徴や仕組みについて理解しておくことが大切です。

そこでこのページでは、株主優待のメリット・デメリットと注意点について説明していきますね。

株主優待とは?メリット・デメリットと投資するときの注意点

株主優待とは?

株主優待とは、上場企業が株主に対して自社製品や優待券、金券などをプレゼントする制度です。

2019年11月現在、1,500社を超える上場企業が株主優待を実施しています。

▼たとえば、牛丼チェーンの吉野家ホールディングス(9861)の株主優待では、100株以上の保有で3,000円分(300円券×10枚)の優待券を年2回もらえますよ。

100株保有するだけで、優待券をもらえるのはうれしいですよね。

株主優待を受け取るには、権利付き最終日(権利確定日の2営業日前)までに株を購入する必要があります。

株主優待のメリット

ここでは、株主優待のメリットを4つ紹介しますね。

定期的に優待品をもらえる

株主優待の最大のメリットは、定期的に優待品をもらえることです。

企業から自社製品や優待券、金券、お米などが届くので、優待品を楽しみながら株式投資に取り組めます。

株主優待で定期的に自社製品を試すことができれば、投資先企業のことをより深く理解できるようになりますね。

また、優待券や金券、食品がもらえると、節約にもつながります。

▼中には、アサヒグループホールディングス(2502)のように、株主限定商品(株主限定プレミアムビール)をプレゼントしている企業もありますよ。

株主優待メリットデメリット1
引用元:株主優待制度について|アサヒグループホールディングス

優待利回りが高い銘柄がある

株主優待は、優待利回りが高い銘柄があるのも魅力です。

優待利回りとは、投資金額に対して、1年間に株主優待をどれだけもらえるかを表したもので、以下の算式で計算します。

  • 優待利回り(%)=1年間にもらえる株主優待(円)÷投資金額(円)

たとえば、投資金額10万円に対して、1年間に株主優待を3,000円分もらえる場合、優待利回りは3%(3,000円÷10万円)です。

東証一部上場企業の平均配当利回りは約2%ですが、株主優待株の中には、優待利回りが5%を超える銘柄もありますよ。

優待利回りが高い銘柄に投資すれば、株価が下落して損失が発生しても、株主優待で損失をカバーできるかもしれません。

長期保有しやすい

株主優待株は、長期保有しやすいのもメリットです。

定期的に株主優待が届くので、配当と株主優待をもらいながら、長期で株式投資に取り組めます。

また、株を一定期間(1年以上など)継続して保有すると、株主優待の内容がアップする長期継続保有特典を用意している銘柄もありますよ。

たとえば、ビックカメラ(3048)の株主優待では、100株以上の保有で年間3,000円相当の買物優待券がもらえます。

さらに、1年以上継続保有で年間4,000円相当(+1,000円相当)、2年以上継続保有で年間5,000円相当(+2,000円相当)に優待内容がアップしますよ。

長期継続保有特典がある銘柄をうまく活用すれば、短期の株価を気にせずに長期保有できますね。

投資銘柄を探しやすい

2019年11月現在、国内の上場企業数は3,600社を超えており、たくさんある上場企業の中から投資銘柄を探すのは大変です。

しかし、株主優待株への投資なら、優待内容で投資先を絞り込めるので、投資銘柄を探しやすいですよ。

ネット証券の株主優待検索を使えば、株主優待内容や最低投資金額などの条件を指定して、条件を満たす銘柄を簡単に見つけられます。

▼また、【ノマド的節約術】でも株主優待情報をまとめており、株主優待の種類や権利確定月から投資銘柄を探せますよ。

参考:株主優待データベース

株主優待のデメリット

株主優待にはたくさんのメリットがありますが、残念ながらデメリットもありますよ。

ここでは、株主優待のデメリットを3つ紹介しますね。

株主優待は改悪・廃止されることがある

株主優待は、企業の状況によっては改悪・廃止されることがあります。

株主優待が改悪・廃止される主な理由は以下の3つです。

  • 業績悪化
  • 株主優待の人気化
  • 東証一部に昇格

業績が悪化すると、経費削減のために株主優待が改悪・廃止される可能性があります。

株主優待が人気化すると、個人投資家の買いが集中して、株主優待を維持できなくなることもありますね。

また、東証一部昇格に必要な株主数を満たすために、「株主優待を新設して株主を集め、昇格を果たしたら株主優待を廃止する」というパターンもありますよ。

株主優待株に投資するときは、定期的に業績を確認しておくのはもちろん、株主優待の改悪・廃止にも注意が必要です。

株主優待以上の損失が発生する可能性がある

株主優待株への投資では、株価が下落して株主優待以上の損失が発生する可能性があります。

株主優待の内容に魅力があっても、大きな損失を抱えてしまっては投資する意味がありません。

人気が高い株主優待銘柄は、個人投資家の買いに支えられて、株価が下落しにくい傾向にあります。

しかし、業績悪化や景気後退などを理由に、株価が大きく値下がりすることもあるので注意が必要ですよ。

複利効果は期待できない

株式投資では、配当金や売却益などを再投資することで、資産が雪だるま式に増えていく複利効果が期待できます。

しかし、株主優待でもらえる優待品は再投資できません。

投資元本が増えていかないので、複利効果による資産の増加は期待できませんよ。

複利運用したいなら、非課税で運用できるiDeCoつみたてNISAを活用して、投資信託の積立投資に取り組むのがおすすめです。

株主優待株に投資するときの注意点

株主優待のメリットを生かして、デメリットを極力抑えるにはどうすればいいのでしょうか。

ここでは、株主優待株に投資するときの注意点について説明しますね。

株主優待の内容だけで投資しない

株主優待株に投資するときは、優待内容だけで投資しないことが大切ですよ。

株主優待が一番の目的であれば、どんな優待品をもらえるかチェックするのは大事なことです。

しかし、業績や財務内容、株式指標なども考慮して投資銘柄を選ぶ必要があります。

優待内容が魅力的でも、業績が悪化している企業は株価下落リスクが高いので、投資するのはおすすめしません。

権利付き最終日の直前に購入しない

人気が高い株主優待株は、権利落ち日(権利付き最終日の翌日)に株価が大きく下落する傾向にあります。

権利付き最終日が近づくと、株主優待が欲しい個人投資家の買い注文が増えるからです。

日本マクドナルドホールディングス(2702)の株価チャートを確認すると、権利落ち日以降に株価が大きく下落しているのがわかります。

株主優待メリットデメリット2

権利付き最終日の直前に購入すると、権利落ち日以降に株価が下落して、大きな含み損を抱えてしまう可能性があるので注意してくださいね。

優待利回りが高すぎる銘柄に注意する

株主優待株への投資では、優待利回りが高すぎる銘柄にも注意が必要です。

デメリットのところで少し触れましたが、人気化して個人投資家の買いが集中すると、株主優待を維持できなくなるかもしれません。

株主優待が改悪・廃止されると株価が下落し、損失が発生するリスクがありますよ。

優待内容が自社製品や優待券の場合は改悪・廃止されにくいですが、クオカードなどの金券の場合は注意が必要です。

投資先企業のIR情報を定期的に確認する

株主優待株に投資したら、投資先企業のIR情報(投資家向けの情報)を定期的に確認しましょう。

業績はもちろん、特に確認しておきたいのは株主優待の改悪・廃止です。

株主優待の改悪・廃止が発表されると、基本的に株価は大きく下落しますよ。

株主優待を目的に投資をしていた場合は、改悪・廃止が発表されて株を保有する理由がなくなったら損切り(売却)するのがおすすめです。

損をするのは嫌かもしれませんが、すぐに売らないと株価下落が長期化して、さらに損失が拡大する恐れがあります。

さいごに

株主優待株は、優待品と配当をもらいながら、じっくり投資に取り組めるのが魅力です。

短期の株価を気にする必要がなく、比較的手間がかからないので、初めて株式投資に取り組む場合にもおすすめですよ。

ただし、株主優待株への投資は、業績悪化や株主優待の改悪・廃止により、株価が大きく下落するリスクもあります。

投資銘柄を選ぶときは優待内容だけでなく、業績や財務内容、株式指標などを確認することも大切ですよ。

もし株主優待株への投資を始めるなら、手数料が安いネット証券を利用するのがおすすめです。

この記事を書いた人

1979年生まれ、千葉県在住の金融ライターです。もともとはお金が苦手で、まったく貯金できませんでしたが、結婚をきっかけにお金について勉強するようになりました。保有資格は2級FP技能士・AFP。投資経験は10年以上で、インデックス投資と不動産投資で資産形成中。ノマド的節約術では、資産形成に関する記事を中心に執筆しています。

大西カツシのプロフィール