FX取引をする際には、「買い注文」や「売り注文」を出します。
1回ずつ注文を出してもいいのですが、時間がない場合は小まめな注文が難しいですよね。
また、利益が出そうなときは逃したくないもの。
そんなときは、FXの自動注文や自動売買を使うといいですよ。
自動注文の場合、「買い注文」と合わせて「売り注文」も同時に出せます。
利益を確保するための「利食い」だけではなく、損失を大きくさせないための「損切り」だって可能です。
ただ初めてFX取引をするときなどは、自動注文と自動売買の違いがよくわかりませんよね。
そこでこのページでは、自動注文と自動売買の違いや特徴、どこのFX業者であれば自動売買ができるのかなど、まとめて紹介しますね!
FXの自動注文と自動売買の違い
まずは、FXの自動注文と自動売買の違いを簡単に紹介しますね。
▼FX業者はたくさんあるのですが、代表として以下の4社で見比べてみます。
- マネーパートナーズ
- アイネット証券
- FXブロードネット
- 外為オンライン
▼違いをわかりやすく表にまとめると、以下のとおりです。
自動注文 | 自動売買 | |
---|---|---|
注文を出す | 人間 | システム |
利用手数料 (USD/JPY:1,000通貨) | なし | ・FXブロードネット:20円 ・外為オンライン:20円 |
スプレッド (USD/JPY:1,000通貨) | マネーパートナーズ:4円 | ・アイネット証券:20円 ・FXブロードネット:3円 ・外為オンライン:10円 |
スワップポイント 買い注文(USD/JPY) | マネーパートナーズ:52円 | ・アイネット証券:80円 ・FXブロードネット:62円 ・外為オンライン:35円 |
自動売買は利用手数料があり、ちょっと高めですよね。
しかも、FX業者へ支払う実質的な取引手数料であるスプレッドも高め。
でもその分スワップポイントが高めなのが、うれしい点です。
ただし買い注文時の価格なので、売り注文の場合はマイナスになる点が注意。
いっぽうで自動注文は、自動売買に比べスプレッドも、スワップポイントも安いですよね。
そして人間みずからが注文を出すので、売買システムの利用手数料がありません。
次からは、FXの自動注文と自動売買について、少しずつ詳しくみてみましょう。
FXの自動注文とは?
FXの自動注文とは、その名のとおり「自動で注文を出し」て取引をすることです。
為替相場は刻一刻と変化しているので、仕事中や寝ているときにはチェックできませんよね。
自動注文をしておけば、新規注文や決済注文を自動的に出してくれます。
ただし、FX業者のシステムが本当に自動的に取引をするのではなく、注文自体は人間が行わないといけませんよ。
▼自動注文には、以下のような種類があります。
- IFD(イフダン)注文
- OCO(オーシーオー)注文
- IFO(アイエフオー)注文
この中から、自分がやってみたいものを選んで注文しますよ。
▼3つの自動注文を簡単に紹介すると、以下のとおりです。
注文名 | 内容 |
---|---|
IFD注文 | 新規と決済の、2つの注文を同時にする |
OCO注文 | 2種類発注して、成立した方をとる |
IFO注文 | IFD注文とOCO注文を組み合わせた方法 |
最初はよくわからなくても、使っているうちにだんだんと把握できます。
このあとは自動注文ができるFX業者や、自動注文のシステムがあるFX業者について紹介していきますね。
自動注文ができるFX業者はたくさんある
自動注文の内容がわかったあとは、自動注文ができるFX業者が気になるかと思います。
でも、ほとんどのFX業者で自動注文は出せるんですよ。
▼たとえば、FX業者には以下のようなところがあります。
- マネーパートナーズ
- SBIFX
- LIGHT FX
- DMM FX
- FXプライム
- OANDA Japan
(オアンダジャパン)
あとは、利用者が自動注文を使うか、使わないかの問題です。
FX業者のなかには簡易的な自動注文のシステムや仕組みがあり、よくわかっていなくても、知らず知らずのうちに自動注文を利用していることもあります。
参考のために、マネーパートナーズとSBIFXを例にみてみましょう。
▼まず、マネーパートナーズには「HyperSpeed NEXT」という、高性能取引ツールがあります。

▼この自動注文システムの特徴は、以下の4つです。
- 仕事中や外出中など忙しいときでも、パソコンの電源をオンする必要もなく、なおかつログイン等も不要
- スプレッドも手数料も、通常取引と変わらない
- 1つの取引口座から複数の自動売買注文ができ、それぞれ制御されているので、関係のない決済は行われない
- 過去のデータをもとに、成績をチェックするバックテスト機能がある
でもHyperSpeed NEXTを使わなくても、自動注文の利用は可能なんですよ。
▼こちらは、100通貨から取引可能なFXnanoの、取引画面です。
▼「ASモード」を使えば、自動注文となります。
注文パターンのところに「OCO」と書かれているので、これはOCO注文のことです。
もちろん個別にIFD注文、OCO注文、IFDOCO注文もできます。
次に、SBIFXです。
マネーパートナーズのように自動注文を行うシステムはありませんが、自動注文が出せる仕組みがあります。
▼それは、以下の注文方法。
- トレール注文
トレール注文は損切りするときに、できるだけ負担がでないようにするための方法です。
▼こちらが、トレール注文の仕組みを説明したもの。

図の「E」の地点で、本領を発揮しますね。
本来であれば逆指値に設定した、109.80円で「売り注文」となるところ、トレール注文をしているので、109.90円での決済となります。
少しでも損失を防ぎたいときに、役立つと思いますよ。
以上、2つのFX業者を紹介しましたが、どのFX業者でも基本的な自動注文はできる状態にあります。
マネーパートナーズのように、何も考えなくても自動注文にできるシステムがあると、利用者としては楽ちんでいいですよね。
FXの自動売買とは?
次に、FXでの自動売買について紹介します。
なんだか、自動注文と同じような気がしますよね。
確かに、やっていることとしては自動注文と同じです。
自動売買のシステムが、値動きにあわせ連続して自動注文を行います。
最初の設定だけをして、うまくいけば利益が得られるんです!
自動売買って、なんと素敵なシステムなのでしょうか。
▼FXブロードネットに、わかりやすい資料があるので見てみましょう。

図の「買」のところでシステムが自動的に「買い注文」を出し、「売」のところで「売り注文」を出します。
自分だけでFX取引をしていると、このように細かく注文を出すには、ずっとチャートを確認しておかなければなりません。
それって、大変ですよね。
自動売買だと値動きに対して、細かい注文を連続して出してくれるので、助かります。
そして基本的に、チャートなどを見ていなくてもいいんです。
自動売買システムのあるFX業者
FXの自動売買のことがわかったあとは、実際に利用してみたくなるかもしれません。
どこのFX業者に、自動売買システムがあるのか気になるところです。
▼自動売買システムがあるFX業者には、以下のようなところがあります。
ほかにも探せば、もっとありますよ。
なお多くのFX業者と同じく、口座開設は無料です。
自動売買って放っておけば儲かるの?
自動売買はシステムが自動的に注文を繰り返してくれるので、基本的に放っておいても問題ありません。
そうなると、「勝手に稼いでくれて、儲かるぞ!」と思ってしまうのではないでしょうか。
でも残念ながら、そんなうまい話しはありません。
自動的に儲かるのであれば、たくさんのひとが利用していて、世の中はお金持ちだらけになっていますよね…。
たとえば、急な相場変化があった場合、設定していた数値を外れて、「損切り」になり損失を抱えます。
もちろん、逆の場合もありますけどね。
また、自動売買システムのなかには、悪質なものもあるので危険です。
「必ず儲かるので」といわれ、50万円くらいするシステムを買うわけにもいきませんよね…。
「お金持ちになりたい」という、そんな思いにつけ込み、国内の悪意ある業者からFX取引の自動売買ソフトや自動売買システムを買い、トラブルが発生していることもあります。
気を付けましょうね!
参考:儲かってるのに出金できない!?海外FX取引をめぐるトラブルにご注意-自動売買ソフト等を購入させ、海外FX取引に誘う手口-
さいごに
自動注文も自動売買も「自動でやってくれる」という点は、とても楽ちんです。
ただし、どちらも確実に儲かるというものではなく、あくまで1つの手段。
手段を上手に使ってこそ、意味があるのかなぁと思いました。