「女子がカウチサーフィンを使う時に気をつけたい4つのこと」の続編です。
こんにちは、『灯台もと暮らし』編集部の立花実咲です。
海外での旅をより充実させ、かつ旅費を浮かせるのに最適なツールが「カウチサーフィン」です。
カウチサーフィンは、サーファーと呼ばれる宿泊者と、ホストと呼ばれる宿泊先の人のマッチングサイトですが、無料で使える分、注意しなければならないこともあります。
今日は、安く心地よく旅をするために、いくつか注意点をご紹介します。
1. 相手の住まいの立地を確認
例えば、ロンドンに行きたい!と思ったとしましょう。ロンドンと行ってもそのエリアは広いです。空港でさえ、ヒースロー空港やロンドン・ガトウィック空港があり、目的地によっては同じロンドンでも距離が離れていることもあります。
首都ならまだしも、田舎へ行くとなると交通手段も限られます。飛行機や電車の走っていないところも多く、そうなると地元のタクシーを捕まえるしかない、というときもあるのです。
各ホストのプロフィール部分には、自分の家の周囲の環境や立地を書いているホストも多くいます。しかし、当たり前ですが安全の都合上、住所をそのまま掲載している人はほとんどいません。
ですから、「この人なら安心して泊まれそう」と思ったホストにメッセージを送るとき、どういう場所に住んでいるのかをきちんと聞くことが重要です。なぜなら、その立地によって移動手段が変わる可能性があるからです。
飛行機を使うか、バスか、電車かによって運賃は上下します。また、飛行機の場合はLCCで安く済んでも、ホストの家の場所までたどり着くには、様々な公共交通機関を乗り継がなければならなかったら結局総額が変わらない、なんてことになりかねません。
それならLCCではなく、ローカルな電車を使ったほうが、時間はかかるけど安く、しかも最寄り駅まで到着できるということもあります。
節約のためという目的もあり、また治安面を事前に把握する意味でも、家の住所や立地を聞いておくことは重要です。
2. 鍵の有無
ホストの中には、合鍵を貸してくれるひともいます。初対面のわたしにいきなり鍵をわたしてきたときは「こんなフランクでいいの?」と思いましたが、実際鍵をわたしてもらえると、ほとんど自分の家に出入りするような感覚で滞在できるのでとてもありがたいのです。
ただ、もちろん合鍵はなく、ホストの生活リズムに合わせなければならないことも多いです。
例えば、わたしを南フランスで宿泊させてくれたホストのエラ(上の写真)は看護師で、夜勤があったため、ほとんど昼夜逆転生活を送っていました。
合鍵も無く、基本的に鍵はポストに入れておいてくれたのですが、一度だけ彼女が鍵をポストに入れ忘れたことがありました。そのため、日が暮れて家に戻ってきたわたしは家には入れず、エラの勤めている病院まで行く、というアクシデントがありました。
わたしの場合は、そのまま外で夜を越さずに済みましたが、合鍵があるかないかで安心感は変わります。ホストの生活もありますから、出発時間や帰宅時間は、きちんとホストに伝えておきましょう。
3. 「お客様」にならない
治安や鍵やお金の面ももちろん注意すべき点ですが、カウチサーフィンを使う上で大事なのは、実は「お客様にならない」ということだと思います。
無料で泊まらせてもらっている、という感謝を忘れないでいることは、とても重要なのです。日本とは違う環境であれば不便なことの方が多いですし、文句を言い出したらキリがないと思います。
お湯が出ないとか、トイレが汚いとか、ベッドが硬いとか……。けれどカウチサーフィンのユーザーは、サーファーもホストも異国の文化や人々に興味関心がある人たちが使うウェブサービスです。
無料で宿泊させてもらうかわりに、お互いの学びやたのしみを、一緒に作ることが価値になります。
↑ ポーランドのホスト。日本のアニメが大好きな夫婦だった ↑
中には、冷蔵庫の中のものを勝手に食べたり、帰宅してもすぐ部屋にこもりきりになって、挨拶以外ほとんど会話をしないサーファーもいるそうです。ただ旅費を浮かせたいから、という理由だけでカウチサーフィンを使っても、何の意味もないと思います。
日本からサーフするときは、何かしら日本のものを持っていくことをおすすめします。お箸や折り紙など、かさ張らず軽いものでOKです。あとは、日本のお菓子なども喜ばれます。
話のきっかけづくりにもなりますし、持っていくことで新たな日本に対する発見もきっとあるでしょう。
さいごに
いかがでしたでしょうか。カウチサーフィンは、宿泊が無料になるという、旅行者にとってはありがたいメリットを持っている分、文化交流を目的にしたサービスだということは、ついつい忘れがちになってしまうかもしれません。
ですが、ホストはサーファーの国の歴史や文化、そして人となりに興味津々なひとが多いです。サーフするときは、泊めてくれることへの感謝と敬意を忘れないようにしたいですね。