これまで14回も引っ越しした経験のあるライター、なつみとです。
わたしは何度も引っ越しているので、資金がいくらかかるかの目安は想像できますが、慣れないとイメージしにくいと思います。
そんな引っ越しにかかるお金についてこのページでは詳しく紹介していきますね。
また、引っ越し資金の作り方についても解説していきます。
項目ごとの引っ越し資金の目安
「引っ越し資金」と一言でいっても、内容ごとに相場があるので、分けて考える必要があります。
ざっくり分けるとこんな感じですね。
- 引っ越し先が賃貸の場合は契約時の初期費用
- 現在の家が賃貸の場合は退居時の精算費用
- 引っ越し業者に支払う費用
- 不用品処分にかかる費用
たとえば「実家を出て1人暮らしを始める」という場合なら、退去時の精算費用は不要ですし、お金がかかるほどの不用品処分も発生しないでしょう。
ケースごとに必要な引っ越し資金の内訳は変わります。
ここからは、上記のそれぞれの内容について、いくらぐらい必要なのか目安を紹介しますね。
契約時の初期費用(引っ越し先が賃貸の場合)
新居を購入したとか、実家に戻る、という場合は関係ありませんが、自分で家を借りる場合は、まずその費用が必要ですよね。
賃貸物件を契約する際には、まず、以下のような名目でお金がかかります。
- 初月分の家賃・共益費
- 月途中で入居する場合は日割り家賃・共益費
- 敷金(保証金):家賃の1~3か月分程度
- 礼金:家賃の1~3か月分程度
- 保証料(保証会社に支払うお金):家賃の半額~1か月分程度
- 仲介手数料:家賃の半額+消費税
- 火災保険料:物件による。1人暮らしなら2万円程度
賃貸契約時の初期費用の合計は、だいたい「家賃の6か月分程度」が目安だと言われていますよ。
家賃6万円なら、初期費用は36万円が目安になるということですね。
この目安を知っていれば、賃貸物件を探すときにも、その物件が相場より高いのか安いのかを判断できますよ。
以下、それぞれの項目についても簡単に説明しておきますね。
敷金(保証金)とは、貸主に対して預かってもらうお金のことです。
退居時には返してもらえますが、修繕が必要な場合はその費用が差し引かれることになりますよ。
礼金は、貸主に対して支払うお金で、敷金と違って返ってきません。
礼金の有無は地域差も大きいようですが、もともと礼金アリが主流だった京都でも、最近は減ってきているように感じます。
保証料とは、保証会社に支払うお金のことで、保険料のようなものですね。
昔は契約時に親族が「連帯保証人」になることが多かったですが、最近は連帯保証人を立てる代わりに、保証会社に加入するケースが多くなっています。
仲介手数料は、物件を紹介してくれた不動産屋さんに支払うお金です。
火災保険料はその名のとおり、火災時の補償をするための保険料です。
物件の広さや造り(鉄筋コンクリート造や木造等)によっても保険料は異なります。
退居時の精算費用(現在の家が賃貸の場合)
現在賃貸の家に住んでいて、その家を退居する場合は精算の費用がかかる可能性もあります。
通常は退去時には敷金が返ってくるのでむしろお金が入ってくるはずなのですが、修繕費が発生するとそうはいきません。
修繕費がかかる場合は敷金から差し引くことになっていますが、それでも足りず、不足分を請求されることも珍しくないんです。
ただし、経年劣化による修繕の場合は借主に責任はなく、貸主の負担で修繕するのが基本。
もし修繕費用を請求されたら、すぐにサインせず一度持ち帰り、「原状回復ガイドライン」を確認しましょう。
原状回復ガイドラインは以下のページからダウンロードできますよ。
貸主とトラブルになった場合の対処法も書かれています。
引っ越し業者に支払う費用
新しい家に荷物を運ぶための費用も、もちろんかかりますよね。
初めての1人暮らしなどでとても荷物が少ない場合は、家族や友人に手伝ってもらって自力で荷物を運ぶ方法もあります。
そのときの体験は、このページ後半、体験談のところで紹介しますね。
引っ越し業者に依頼する場合の料金は、以下の要素によって決まります。
- 荷物を運ぶ「距離」※もしくはかかる時間
- 荷物の「量」※トラックの大きさ
- 引っ越しの時期
- 物件の難易度※エレベーターの有無など
- 荷造り・荷ほどきサービスの有無
- 特殊な荷物のオプション料金(ピアノや、エアコンの取付等)
引っ越し料金は、実はかなりピンキリで、しかも「料金表」のようなものがほぼ存在しません。
営業マンとの駆け引きで10万単位の値引きになったりもしますし、未だに威圧的な態度で契約を迫るような人もいるんですよね。
引っ越し業者を選ぶときには絶対に複数の業者から見積もりをとり、比較した上で決めましょう。
対等なやり取りができないところとは契約する必要はないですよ。
電話を避けたいならSUUMO引越し見積もり、1回だけで済ませたいなら引越しラクっとNAVIがおすすめです。
また、1人暮らしで同じ市内など小規模な引っ越しであれば、赤帽や地元の個人業者に依頼するのが無難かもしれません。
不用品処分にかかる費用
引っ越しの際には、不用品の処分にお金がかかることもあります。
引っ越しを機に大きな家具家電を処分することも多いんですよね。
普通のゴミとして処分できないものは、自治体の粗大ごみ回収に出したり、不用品回収業者に依頼したりしなければなりません。
不用品が大量に発生する場合は、不用品回収業者に依頼すると1万~2万円ぐらいはかかります。
※トラックの大きさにより変動することが多いよう。
ただし、不用品でも売れるものがあれば、売るほうが断然いいですよね。
場合によっては引越し業者代分ぐらいが稼げてしまう可能性もありますし。
売れそうなモノだけでも売ってしまえば、不用品処分にかかる費用も減らせるのではないでしょうか。
体験談:わたしが過去の引っ越しで使った金額
ここからは、わたし自身がこれまでに引っ越しで使ったお金について、体験談を紹介しますね!
3人家族・2DKの1階から2LDKの2階への引っ越し 家族構成:わたし・夫・息子
距離:福岡から大阪の遠距離
時期:2008年
距離:福岡から大阪の遠距離
時期:2008年
これまでで1番遠距離の引っ越しがこのときでした。
遠距離引っ越しだと引越し業者のお金も数十万円になるのが普通ですが、実際にかかった費用は以下のとおり。
- 賃貸契約の初期費用:0万円
- 引っ越し業者費用:40,000円
合計:
まず賃貸契約の初期費用については、義実家が負担してくださったので、ゼロ円でした。
当時、リーマンショックの影響で派遣切りが問題になっていましたが、当時の夫がまさしくこの派遣切りにあいまして…。
だから経済的に支援してもらった、という経緯があります。
そして引っ越し業者の費用も、遠距離なのにたったの40,000円!
アリさんマークの引越社でした。
エアコンなど特殊な荷物が無かった・冷蔵庫と洗濯機ナシで、荷物が少なかったのと、「混載便」「時間お任せ」にしたのが、安さの理由です。
普通、引っ越しでは荷物の量に応じたトラックを貸し切りますが、わたしは安さ重視で、「大きなトラックで、ほかの人の荷物と一緒に運んでもらう」という混載便にしてもらったのです。
また、午前指定にすると料金が高くなるので、時間もお任せに。
混載便といってもほかの人の荷物とまぜこぜになるわけでもありませんし、安く引っ越しできて最高でした。
2人家族・実家から1DKの1階への引っ越し 家族構成:わたしと息子(保育園年中)
距離:市内の近距離
時期:2010年3月
距離:市内の近距離
時期:2010年3月
離婚後、半年ほどは実家に居候させてもらっていたのですが、そこからお金を貯めて、息子と2人暮らしを始めました。
- 賃貸契約の初期費用:約18万円
- 引っ越し業者費用:0円
合計:約18万円
家賃45,000円の物件で、初期費用は18万円ぐらいだったと記憶しています。
当時は低所得シングルマザーで賃貸契約するにもひと苦労でしたね。
でも家計簿や預金通帳を持参して、「ちゃんと払えます!」と説明したところ、不動産屋さんが大家さんを説得してくださいました。
荷物が少なかったので、叔父が運んでくれましたよ。
1階だと、階段を上る必要もないので自力で運ぶハードルが低いんですよね。
離婚後は最低限の荷物だけしか持っていなかったので、引っ越し自体は楽でしたよ。
3人家族・1DKの1階から2LDKの1階への引っ越し 家族構成:わたし・夫・息子(小2)
距離:1km以内の超近距離
時期:2014年1月
距離:1km以内の超近距離
時期:2014年1月
再婚で、「息子と2人暮らしの家」から「3人で暮らす家」に引っ越しました。
学区内での引っ越しです。
- 賃貸契約の初期費用:約30万円
- 引っ越し業者費用:22,000円
合計:約32万2千円
家賃7万円ほどの物件で、初期費用は約30万円でした。
引っ越し業者の費用がかなり安くなっていますが、このうち16,000円は、エアコンの引っ越し代(取付込)。
あとは夫側の引っ越し料金が、たしか赤帽で6,000円でした。
わたし側の荷物は、超近距離ということもあって、ママ友が運んでくださいました。
めちゃくちゃありがたかったですね!
2人家族・2LDKの1階から2LDKの2階への引っ越し 家族構成:わたしと息子(中1)
距離:1km以内の超近距離
時期:2018年6月
距離:1km以内の超近距離
時期:2018年6月
学区内での超近距離引っ越しでした。
かかった費用の概算は以下のとおりです。
- 賃貸契約の初期費用:約22万円
- 引っ越し業者費用:25,000円
- 不用品処分費用:12,000円
合計:約25万7千円
家賃は約7万円なのですが、初期費用は22万円程度で済みました。
それでも高いなぁと思いますけどね。
引っ越し業者は、「引っ越し業務もやっている不用品回収業者」に依頼しました。
引っ越しを機に大型の家具もかなり処分したのですが、軽トラック1台分の荷物をこれだけの費用で処分してもらえるのはむしろ安いと思いましたよ。
引っ越しシーズンではなかったから安く済んだというのもありますね。
引っ越し資金が無い場合の対処方法
わたしの引っ越し体験のように、やり方次第では大幅に抑えることもできますが、それでもまあまあお金がかかるのが引っ越しです。
貯蓄が十分にあればいいのですが、引っ越し資金が無い場合はどうすればいいのでしょうか?
その対処方法も紹介しておきますね。
節約して貯金に励む!
当たり前ではありますが、節約して貯金しないと、引っ越し資金は作れませんよね。
具体的な方法としては、以下の記事が参考になると思います。
習慣的な節約やコツコツ貯金、ではなく、短期間でガッと節約してお金を作るやり方ですよ。
買取やメルカリを利用してお金を増やす!
お金を増やすという方法も検討しましょう。
身近な方法でいうと、不用品を売るという方法がオススメ。
メルカリで不用品を売れば、引っ越し資金が作れるだけでなく、荷物が減ることで引っ越し料金自体も節約できますよ。
メルカリが面倒くさければ、金額は低くなりますが買取サービスを使うのもオススメです。
個人的には、クラウドソーシングなどを使って副業で稼ぐという方法も試してみる価値はあると思っています。
さいごに
引っ越しすると心機一転というか、新たなスタートが切れるタイミングでもあります。
この機会に不用品を整理して、なおかつ引っ越し資金も賢く稼ぐのがいいと思いますよ!