個人や零細企業ができる節税のテクニックとして、経営セーフティ共済(倒産防止共済)という仕組みがあります。
私も個人事業主・法人の両方で加入していますよ。
そんな経営セーフティ共済ですが、興味を持って加入してみようかと思ったときに、どうやって申し込みすればいいのかがわかりにくいかと思います。
そこで今回、将来への備えと節税を兼ねて経営セーフティ共済に申し込んでみました。その時の手順をまとめています。
このページでは、個人で経営セーフティ共済に申し込むことを想定しての内容です。
法人の場合もほとんど同じですが、必要になる書類や印鑑が少し異なりますので、その点ご理解した上で読んでいただければと思います。
経営セーフティ共済の申込に必要な書類
経営セーフティ共済を申し込みするためには、いくつかの書類が必要になります。
まずは必要書類について紹介しますね。
法人と個人でそれぞれ異なります。
法人での必要書類- 商業登記簿謄本または登記事項証明書
- 法人税の確定申告書
- 法人税を納付したことを証する「納税証明書(その1)」
- 商業登記簿謄本または登記事項証明書
- 法人税の確定申告書
- 法人税を納付したことを証する「納税証明書(その1)」
経営セーフティ共済に加入するには、1年以上の実績が必要になるため、確定申告書や納税証明書が必要です。
個人事業主での必要書類- 所得税の確定申告書
- 所得税を納付したことを証する「納税証明書(その1)」
- 確定申告書を作成するときに使用した帳簿等(白色申告書の場合)
- 所得税の確定申告書
- 所得税を納付したことを証する「納税証明書(その1)」
- 確定申告書を作成するときに使用した帳簿等(白色申告書の場合)
個人事業主の場合でも、確定申告書や納税証明書が必要ですね。
公式サイトから資料請求もしくはダウンロードしよう
経営セーフティ共済に申し込むためには、書類に必要事項を記入したり、印鑑を押したりする必要があります。
必要書類を手に入れるには、経営セーフティ共済の公式サイトの資料請求ページから手続きを進めましょう。
資料請求フォームを入力して書類を取り寄せてくださいね。
画面の流れにそって、必要事項を記入していきましょう。
入力項目は以下の通り。
- 氏名
- 会社名
- 送付先郵便番号
- 送付先住所
- 宛名
- 送付先住所フリガナ
- 電話番号
- メールアドレス
- 必要資料数
入力項目はそこまで多くないので、さっと入力を終わらせましょう。
2日後、書類が届く
ネットから資料請求したあと、2日後に中小機構から資料が届きました。A3サイズで大きいです。
開封すると、申し込みするために必要な書類が入っていますので、記入例に沿って、記入していきましょう。
引き落とし先の銀行口座も記入する必要があります。
引き落とし先の銀行口座は、ネット銀行やゆうちょ銀行に対応していませんので、しかたないですが普通の銀行を使いましょう。
しょうがないので、私は近所にあるりそな銀行を使っています。
りそな銀行は、小規模企業共済と経営セーフティ共済のためだけにしか使っていません。
あと、書類を記入する時に個人の実印が必要になります。
ちなみに個人の実印は、ハンコヤドットコムで買いました。
前納するなら記入を忘れずに
経営セーフティ共済は、申し込みのタイミングで1年分前納することができます。
先に1年分前納してしまいたい場合は、申し込みする時に前納するかどうかの記入欄がありますので、忘れずに前納するように記入しておきましょう。
私はもちろん前納することにしました。
もちろん20万円×12ヶ月の240万円です。
記入が終われば銀行に持っていく
記入した書類以外にもいくつか必要なものがあります。銀行や商工会議所に持って行く前に必要書類を確認しておきましょう。
私が申し込んだ時に提出した書類は以下の通りですが、状況によって異なる可能性があるので、公式サイトも合わせて確認してくださいね。
- 先ほど紹介した書類
- 身分証明書(免許証でOK)
- 必要事項を記入した書類
私は、銀行ですべての手続を済ませました。
銀行の人はあんまり経営セーフティ共済の手続きになれていないのか、時間がかかって大変でした。1時間ほど時間がかかります。待ち時間を有効活用できるように本などを準備していきましょう。
ある程度大きな都市だと、慣れている銀行員さんもいると思うので、もう少し早く終わるかもしれません。
私が1時間かかったときも銀行員さんと話している時間は10分もなくて、あとは銀行員さんがいろんな人に確認をとっているので、ほとんどが待っていた時間です。
前納時の振込について
経営セーフティ共済を前納する時に、2ヶ月後に引き落とし先の銀行口座から一括で引き落とすか、別途振込するかを選ぶことができます。
例えば、10月後半に申し込んだ場合、申請に不備があって戻ってきてしまった場合、申込完了が11月にずれ込む可能性があります。
そういったリスクを回避して、確実に1年分前納したいのであれば、振込で前納する方を選びましょう。
振込の場合、その場で1年分のお金が必要になりますので、あらかじめ準備しておきましょう。
振込先の口座番号を教えてもらえるので、その場でネット銀行であればその場で振り込むこともできると思います。
個人なので、銀行の振込手数料はいくらでも無料にできます。例え240万円の振込であっても。
完了通知が届いた
その後、2014年12月7日に中小機構から経営セーフティ共済に加入できたという通知が届きましたよ!
申し込みしたのが、10月最後の週の月曜日(2014年10月27日)でした。
40日ほどで申し込み完了ですね。
▼届いたのはオレンジ色の封書です。簡易書留で届きました。
開封すると目に入るのが「中小企業倒産防止共済契約締結証書」です。
これが見たかったんだ〜!
無事に届いてホントに良かったです。
証書には、共済契約者番号と掛金月額と取扱機関名が書かれています。
▼下のほうでは、初回の口座振替予定日と、いくら引き落としになるのかも書かれていますよ。
引き落とし日までにお金を銀行に預けておきましょう。
私は1年分前納にしたので、引き落とし金額がとんでもないことになっています。
▼他に入っていた書類は、加入者必携と中小機構メールマガジンの案内と新規契約者への案内です。
いつでも掛け金を変更できる
今回、私は月20万円の掛け金で申し込みしましたが、あとでやっぱり掛け金を変更したいと思った場合は変更手続きすればOKです。
私もその後掛け金を変更したことがありました。
そのときの手続き方法は以下のページが詳しいですよ。
さいごに
経営セーフティ共済は、40ヶ月掛け続ければ、いつでも掛け金が全額戻ってくるという素晴らしい仕組みです。
小規模企業共済のように、退職後にしか満額返ってこない仕組みとは大きな違いです。
経営セーフティ共済は、掛け金を元に借り入れすることもできます。事業を大きくしていこうと思っている方にもいいと思います。
節税としても優れているし、3年4ヶ月(40ヶ月)以上で掛け金全額がいつでも戻せるのは本当にありがたいです。個人事業主(フリーランス)や会社経営している方であれば、使わない手はないぐらいです。
経営セーフティ共済の詳細について説明したページもあります。
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