子どもの歯列矯正にかかる費用は?デンタルローンなど支払方法と今どきの歯列矯正事情について

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保険が適応されないことが多い歯科治療。保険が利かなければ治療費はおのずと全額自己負担になります。
しかも歯の治療は緊急を要するものばかり。

我が家では先日、小学生の長女に「歯列矯正が必要かもしれない」との診断が下り、複数の歯科医院を比較検討しながら家族会議を行いました。

今回は実際に矯正歯科を回ってリサーチしてきた最新の矯正事情と、費用やデンタルローンについて紹介いたします。

子供の歯列矯正の費用は?

子ども時代から始める歯列矯正のメリットとデメリット

「この子の将来のために歯列矯正はしてあげた方がいいだろう」と親なら悩むものです。

そこで私が昔、歯列矯正をしていた実体験と、親になった今の両面から考え、歯列矯正のメリットとデメリットを並べてみました。

子ども時代から歯列矯正を始めるメリット

まずはメリットから。

1.治療費が安くなる

審美目的の歯列矯正は自費となりますが、「咀嚼障害」「発音障害」と医師に判断された場合に限り、医療費控除の対象になります。

子どもは学校で治療を勧められて始める子が多いので、医療費控除の対象と認められることが多いそうです。

そのため矯正治療にかかった総額と、通院のための交通費の合計が1年で10万円を超える場合は、領収書を保管しておきましょう。

とはいえ、歯科医院よって治療費の総額はかなり違います。
歯科医院をいくつか周り、信頼できる歯医者さんにしっかり話を聞いて選ぶことが大切ですね。

どの医院を選んでも、月に一度は矯正器具を調整するため通院(6,000円から7,000円くらい)を続けます。

矯正器具の調整は何歳であっても、原則医療費助成は使えず自費となります。ですが、まれに医療費助成を使って無料で受けられる歯科医院もあるそうなので、探してみるといいかもしれません。

この費用を節約できるだけで中学生までの期間、年額72,000円以上医療費を安くすることができます。

また、大人になってから始める成人矯正より、小児矯正から始めて成人矯正に移行した場合の方が、安価で治療を受けられることが多いようです。この辺りも歯科医院によって費用が違うので、比較検討が必要になりますね。

2.早めの矯正は子どもの姿勢と呼吸を正してあげることにつながる

歯が横に並び切らず傾いて生えている歯並びは、舌の収納スペースが口腔内で狭まって盛り上がり、呼吸がしづらくなるそうです。これは睡眠時無呼吸症候群や集中力不足、姿勢の悪さに繋がるのだとか。

また、咬み合わせが悪いと顎がゆがんでしまい、肩や背中の筋肉が緊張しやすく、肩こりや頭痛を引き起こすこともあります。姿勢良く立つためには、歯科矯正で顎から正すことが必要であると説明を受けました。

3.大人になってから発生する歯のリスクが減る

歯並びをきれいにすることにより、歯が磨きやすくなり、虫歯や歯周病になるリスクを抑えられます。また、口の中のスペースが広くなるため発音しやすくなり、滑舌が良くなるとも言われています。

4.骨が柔らかいので歯が動きやすい

永久歯に生え変わったあとに、必要なスペースを作り歯列を整えるためには抜歯をするしかありません。

ですが、子どものうちから歯科矯正を始めれば、顎の成長を正す器具やマウスピースを併用して顎の成長をコントロールしながら整えられます。

5.将来感じるかもしれないコンプレックスがひとつ減る

歯並びが悪いと、歯を隠そうとして思い切り笑えなくなる子もいるのだとか。そう聞くと「うちの子が笑えないようになってしまってはいけない」と焦ってしまいますよね。

気にするかそうでないのか、本人の本音をヒアリングすることが大切かもしれません。

子ども時代から歯列矯正を始めるデメリット

次はデメリットです。

1.治療費が高いうえに合計額がいくらになるかはっきりしない

小児矯正の費用は、その子の歯と顎の成長によって変わってくるため、相場が50〜100万円と負担する治療額を予想しづらいのが特徴です。

第一治療期と言われる小児矯正は、乳歯に矯正をするため、5歳くらいから小学生までの間に費用は30〜50万円かかります。

第二治療期と言われる成人矯正は、永久歯に矯正をするもので、70〜120万円と歯科医院によってだいぶ治療費が変わります。

小児矯正後にそのまま成人矯正に移行する場合は、合計60〜100万円くらいと多少合計費用が抑えられますが、その分期間が長くなりますよね。

口の中で違和感を感じる期間も長くなりますし、加えて月に一度のメンテナンス料金もかかります。

矯正を始める前に精密検査を受けても、最初の診断では総額が予測しきれないため、親としては多めに費用を確保しておかなくてはなりません。

2.本人が途中で嫌になる可能性がある

本人が「私、歯の矯正をしたい」と言って始めるケースはあまりなく、たいていは親が子どもを気にして始めるパターンがほとんどだそうです。

とはいっても、口の中の違和感や、食べるときの痛み、歯磨きのしづらさや面倒臭さを感じるのはすべて本人。
ですからもちろん「あーーーっ、やめたい!」と途中でギブアップする子も出てきます。

「矯正装置をつければ万事解決」ということではなく、歯科矯正は始めてからが戦いです。

たとえば、途中で留学することになった場合も、治療も止めなくてはなりません。
親は子どもが感じる痛みや将来の進路に寄り添い、家族でモチベーションを維持していく必要があります。

3.矯正装置をつけたまま思春期を送ることになる

私の歯列矯正体験から、矯正装置をつけたまま送った思春期は、それこそ「笑うのが恥ずかしい」と感じていた数年間でした。

汚れやすい矯正装置の周りは歯間ブラシとフロスで丁寧に磨かねばならず、ご飯を食べたあとにサーっと遊びに行ける友達が羨ましい気持ちにもなりました。

吹奏楽部に入ってホルンを吹くと口の中のワイヤーで頰の内側が切れて、よく血を出していました。ボール競技中にボールが頰に当たった時も、口の中が血まみれになります。

私は「親が私のためにしてくれたことだから頑張るけど、正直痛いし辛い。できればやめたい」と思っていました。

でも、歯列矯正が終わって歯並びがきれいになると「やって良かった」という気持ちになり、今も歯並びにコンプレックスは感じることはありません。

ただ、現在は私が歯科矯正をしていた頃とは矯正事情が変わっているらしく、大人になってから2箇所の歯医者さんで「歯列矯正をすると、どうしても歯の根が細くなる。根が細く、弱いということは将来差し歯になる可能性も少し高まる」

さらに、「歯は多く生えている方が食べ物をちゃんと噛める。抜歯して矯正すると消化力が弱くなってしまう」と言われました。「じゃあどうすれば良かったの?」とも思いましたが、一緒に頑張ってくれた親に対しては今もとても感謝しています。

また、治療が終わったあとも、治した歯が後戻りするのを防ぐために2年くらい保定装置をつけなくてはいけません。矯正期間+2年かかると考えておいた方がいいでしょう。

「歯並びが良くなる!」とバラ色な未来のことだけを考えて突き進む前に、こうしたデメリットも知っておき、覚悟を持って臨んだ方がいいと思います。

4.失敗する可能性もある

選ぶ矯正歯科によっては、抜かなくていい歯を抜いてしまったり、正中(口の中心)がズレてしまうケースがあります。

さらに、口を大きく開ける際に顎に痛みを感じる顎関節症になったり、想定していた期間を過ぎても矯正改善できない、なんてことも。

そのため、よく説明を聞いて意思の疎通をしっかり持ち、「ここなら大丈夫」と思える歯科医院を見つけることが大切です。

医療費控除について

美容や審美目的の歯列矯正は自由診療とみなされ全額自己負担になりますが、矯正医が「噛み合わせが悪く、機能的な問題があるため矯正が必要」と診断した場合は、確定申告をすることで医療費控除を受けられます。

  • 矯正治療にかかった費用(検査費、診断料、装置代、メンテナンス代など)
  • 医師によって処方された治療のための医薬品
  • 通院のための交通費(公共交通機関のもの)

これらの費用が1〜12月までの1年で10万円以上かかれば医療費控除の対象になるので、領収書は大切に保管しておきましょう。

デンタルローンについて

歯列矯正、インプラント、ホワイトニングなどの先進医療のほとんどは保険適応外です。費用も多くかかり、負担も大きくなります。

その負担を軽減するためにローンやクレジットの分割払いを利用するケースも多いですが、最近は「デンタルローン」という目的別ローンを使う方が増えているようです。

代表的なデンタルローンは以下の4つになります。

デンタルローンは金利が安い代わりに審査が厳しい

ローンを組む際、必ず安定収入や過去の取引情報などを確認されます。その中でもデンタルローンは金利が低めに設定されているため、通過できない人が多いのも事実です。

通常、貸金業法によると「総量規制」といって「年収の1/3までしか借入はできない」という制限があるのですが、デンタルローンは「高額療養費」とみなされ、この制限から除外されます。

そのため法律上はいくら借りても大丈夫と言われています。とはいえ踏み倒されたら困るのは信販会社。総量規制から除外されるとしても、踏み倒された場合のリスクを未然に防がなくてなりません。

支払い能力を超えたお金を貸し出すことはできませんから、見極めるために金融機関の審査をより厳しくしているのですね。

たとえ通過できても、結果が出るまでに数日かかったり、希望より少ない額しか借りられないこともあります。

もしデンタルローンの審査に落ちてしまったら

デンタルローンは歯科医院を通して借り入れます。

申し込み条件は「18歳(もしくは20歳)以上で安定収入がある方」と設定されているため、一見ゆるそうに見えますが全員が審査に通るわけではありません。

借入希望額に伴った安定収入が必要で、かつ後払いなどの信用情報がしっかりしていることがもっとも重視されます。

歯科医院と提携しているデンタルローンに申し込んでみて、もし審査に落ちてしまったら原因を解消し、頭金を貯めて借入金を減らしてみましょう。

ちなみに、過去に申し込んだ会社で同じローンを申し込む場合、6ヶ月間は自動的に受け付けてもらえません。
再度申し込むまでの間にしっかり貯金をしておくのが賢明です。

もし「なぜ審査に落ちたのがわからない」というときは、開示手続きを行ってみるといいでしょう。

また、低金利のデンタルローン以外にも、半年以内で返済する見込みがあるならば、カードローンでも利息は抑えられるので、選択肢のひとつとしてあります。

今は生まれつき歯が足りない子が10人に1人!?

歯並びの良し悪しは、歯磨きなどの習慣はもちろん遺伝や歯の数、大きさも深く影響しています。

専門家によると、最近の子どもたちの顎の大きさは昔と変わらないにも関わらず、「永久歯が大きくなって口の中に並びきらない」という現象が増えているそうです。

先日私たちが伺ったいくつかの矯正歯科でも、この「先天性欠如歯(せんてんせいけつじょし)」の子どもは「今の時代10人に1〜2人の割合で見られる症状」と聞きました。

それと同時に、骨格そのものが細く「歯の数が足りていない」という子も多いのだとか。生活が便利になり、柔らかく顎を使わない食事に変化していった結果として、歯が退化してしまったのですね。

今の子どもたちはこれらの理由が合わさって、本来噛み合うべき上下の歯が噛み合わず、うまく生えてこない「不正咬合(ふせいこうごう)」になりやすく、矯正が必要になる子が増えているそうです。

不正咬合とはつまり、噛み合わせが悪いこと。

本来噛み合うべき上下の歯が噛み合わず、うまく生えてこない不正咬合の状態を撮影した写真

最近の小児歯列矯正とは

小児歯列矯正とは、乳歯から永久歯が生えそろうまでの時期に行う矯正施術のことを指します。

永久歯が生えそろう前なら、顎が成長する力を利用してスペースを作り、抜歯をせずに治療を完了させることもできるのだとか。

ですが、成長期が終わり永久歯だけになったあとも歯列が改善されなかった場合、成人矯正(大人と同じ矯正施術)に移るのが一般的と言われています。

成人矯正は、歯列を外側に広げながら整えていく「非抜歯治療」と、歯を数本抜いてきれいに並べていく「抜歯治療」に分けられます。

子どもは小児矯正だけで終わることもあれば、成人矯正までフルコースで施術をすることもあるそう。

「例え7歳から矯正を始めたとしても、どのくらいの期間治療をするか、費用がいくらかかるかは個人の成長差によるためわからない」とのことでした。

そのため、歯列矯正は軽い気持ちでは始められない気がします。夫婦だけでなく家族みんなで膝を突き合わせた会議が必要そうですね。

矯正治療を始める前に考えた方がいいこと まとめ

私は実際に歯列矯正をやっていた体験から、「矯正は夢みたいな治療ではなく、実際は結構痛いしきつい」と身をもって知っています。

失敗してやり直したり、期間が長引く可能性もあります。矯正治療は保険が利かないことから、どうしても費用がかさみやすいため、始めるときは信頼できる歯科医院を選んで、慎重に話を進めたいですね。

子どもに「頑張る!」という意思があり「お金がどうしても必要」と思うならば、歯科医院から直接申し込める低金利のデンタルローンを借りてみるのもいいかもしれません。

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この記事を書いた人

森山愛美夏

CM音楽、作詞作曲、歌手、翻訳、ライター、料理講師。 卵乳アレルギーの8歳と1歳の母。出産を機に自分も同じアレルギーを持っていたと知り、卵乳製品を使わない料理やマクロビオティックを実践。中医学(薬膳)も学ぶほぼベジタリアン。作詞作曲業、執筆業のかたわら、さまざまな自然酵母のパンと焼き菓子、妊娠出産授乳期の食事、菜食と肉食ごはんの同時レシピ、アレルギー対応食などを専門としている。

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