中古の家具家電といった不用品を無料でもらえる?北海道下川町で引越しをしてわかった“お譲り品”のありがたさ

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こんにちは、「灯台もと暮らし」編集部の立花です。

わたしが東京を飛び出し、北海道下川町というところで暮らし始めて、8ヶ月が過ぎました。

本当にあっという間で、下川の春と夏の短さに驚きつつ、ふわふわのパウダースノーに大興奮しながら日々を過ごしています。

そんな本格的な冬がやってこようというこのタイミングで、引っ越しをすることにしました。

今回は、その引っ越しに際して「下川ならではだなあ」「地域で暮らすというのはこういうことか」と感じた出来事があったので、そのことについて書きたいと思います。

基本的に家賃が安い!

今、わたしが住んでいる家は町営住宅といって、下川町役場の持ち物です。

そのため、家賃は役場に支払います。

月々の家賃は6,500円! 安い!!

しかも広さは3LDK! 広い!!

一人暮らしのわたしにとっては、持て余すくらいの広さです。

一棟に賃貸で暮らしている人に聞いても、家賃が4万円や3万円だという物件も、珍しくありません。

多少古くても、生活に支障があるわけではないですし、広い上に安いなんて、いいことづくめです。

さて、東京に住んでいた時には考えられない好条件な家を出て、わたしはどこへ引っ越すのかというと、町内の一軒家です。

ここも、家賃は大家さんと直接交渉して決めている最中で、いずれにせよ破格の安値になることは間違いなさそうです。

引っ越し業者には頼まない?

いま住んでいる自宅から、引っ越し先の一軒家は歩いても10分から15分くらいの近場。

そのため、わざわざ引っ越し業者さんにお願いするまでもなく、自分で物を運べるくらいの距離です。

こんなに近場で引っ越しをしたことは、今までの人生でなかったことなので、なんだか不思議な感じです。

下川町に移住してきて8ヶ月で今の家を出ることになるとは・・・想像していませんでしたから。

今回は、わたしも知人や友人に頼んで、物を運搬するのを手伝ってもらっているのですが、他の方の引っ越し方法を聞いても、業者に頼んでいるという方にはあまり会いません。

わたしのように東京や道外からの長距離の引っ越しは、さすがにプロの手を借りないと難しい部分もあります。

ですが、徒歩圏内の地域への引っ越しは、自分で軽トラを運転して家具を運んだり、何回かに分けて物を運搬したりして、自力でこなしている方が多い印象です。

お譲り会が開催される

最近、わたしだけでなく似たようなタイミングで引っ越しをされる方が何人かいました。

彼らのほとんどは、道外からの移住者。

慣れない北海道生活のために、フル装備で引っ越して来られれば一番いいのですが、ギリギリまで仕事をしていて時間もお金もなかなかたっぷり費やせないという方も、中にはいます。

わたしも同様でしたが、そういう方は、とりあえず引っ越してから必要なものを揃えるというケースが多いような気がします。

人口が少ない分、引っ越してくる方や移住者の情報は、すぐに町内に回ります。

「○○町に、誰々さんという方が引っ越してきたらしい」という具合に。

そしてだんだんと「これ、いる?」という声が、あちこちからかかり始めるんですよね。

「欲しかったらあげるよ」と、冷蔵庫やストーブ、電子レンジや椅子、棚など本当にいろいろなものを譲っていただけるのです。

こちらからお願いしていなくても、「引っ越すらしいね。うちにテーブル余っているけど、いる?」という風に、声をかけてくださる方もいました。

中には、引っ越しを控えた人から「いろんな人から冷蔵庫をあげると言われているんだけど、もう○○さんからもらっちゃったんだよね。立花さん、欲しい?」なんて声がかかることも。

雑貨類
↑ ダンボールいっぱいに、食器やロウソクなどをいただいた ↑

ポット
↑ 「いらなくなったから」と譲っていただいたポット ↑

テレビ
↑ 壁掛けのテレビまで! ↑

普通にお店で買えば、数万円する家具や家電ですが、町内でこうしてグルグル物が循環しているのは、無駄がなくて良いなぁと思います。

それに、誰かに「気にしてもらえている」というのは、その地域で暮らす上で安心材料にもなると思うんですよね。

引っ越してきても放っておかれたり、隣に誰が住んでいるのか分からなかったりするのも珍しくない世の中ですが、コンパクトな町だからこそ誰かに助けてもらえるというのは、本当に心強いなと思います。

わたしは今、何かを譲ってくださった方に対して、お礼ができるほど持ち合わせているものはないのですが、もし次に誰かが引っ越してきた時に今度は自分が何かをお譲りできると良いなと思っています。

物々交換で地域内循環を

下川町内では、引っ越しをするしないに関わらず、物々交換ができる場所の設置が検討されています。

家具や家電に関わらず、食器や古本、古着などなど使わなくなったものを一カ所に集めて、本当に必要とする人のもとへ届けるというものです。

この仕組みが整えば、ゴミを廃棄しなくてもよくなりますし、新しく物を買うためにお金を払う必要もありません。

物々交換は、集めた物や場所の管理面や、壊れたものや明らかにもう使えないものばかり集まってきて欲しいものがないなど、なかなか実現するのが難しいという一面もあります。

それでも、町の中で限りある資源や財産を共有して循環させることができれば、無駄がなくなるのではと思うのです。