スッキリした暮らしぶりに憧れるけれど、なかなか捨てられない本や資料ってありませんか?
技術書や料理本、参考文献など、本棚1架分はある「まだこれから読むかもしれない」の本たち。
私も選り分けてみたら、もう20年以上一緒に暮らしているくせに、ほとんど開いていない本がありました。
でも中古本業者に売っても二束三文にしかならないですし、売ったあとに限ってまた読みたくなることもありますよね。
悩ましい・・・。
頭を抱えていたら、横から家族に「でもさ、考えてみたら、これってすごく家賃の無駄だよね?」と言われました。そのとき、ハッとして、思い浮かんだのが『自炊してみる』という案です。
「自炊」とは、紙の本をスキャンして電子化すること。
ですが、膨大な冊数を自分で自炊するかと思うと、気が遠くなります。
さっそく自炊業者数社を比較して、冊数が多いときに一番お得だと判断できた「BOOKSCAN(ブックスキャン)」さんにお願いすることにしました。
月額9,505円で50冊。高いか安いか、体感してみます。
まず50冊、積み上げてみましょう。
BOOKSCANには「通常会員」と「限定プレミアム会員」がある
BOOKSCANの通常会員は、スキャン1冊100円、OCR加工に100円、ファイル名変更に50円、合計1冊250円でスキャンしてもらえるサービスです。
これだけ聞くと「通常会員で充分じゃない?」と思うかもしれませんが、通常会員だと納期が2-3ヶ月かかり、50冊データ化すると12,500円かかります。
それに対してプレミアム会員に登録すると、月額9505円(税抜)で毎月50冊なので1冊につき190円の計算になります。
これだけでも合計2,995円お得。データ化完了までも1週間以内とかなり速くなります。
サポートもチューニングラボ(各種端末へのリサイズ)も自動アップロードサービスも使え、送料込みダンボールも購入可能。これは地味に便利なサービスだと思いました。
詳しくはこちらのコース比較表をご覧になってみてください。
プレミアム会員に登録してみました
早速クレジットカードでプレミアム会員に登録すると、会員番号が書かれた専用住所が送られてきます。
ここに本を50冊送れば、すぐにスキャンしてくれるという流れですね。
マイページを見ると、こんな画面が出てきます。
50冊分の重さと大きさの送料を考えると、東京から東京であっても断然「送料込みダンボール」を購入したほうがお得です。
会員登録後にすぐダンボールも申し込みました。
申し込みはこんな風に自分の住所を書くだけ。とても簡単でした。
届くダンボールの詳細はこのような形、サイズになっています。
箱に本を詰めて、同封の「ゆうパック着払い伝票」に書き込んで、貼って集荷してもらうだけ!
1箱1,080円で「50冊送れるダンボールが届く」という安心感はプライスレスでした。
本当に「詰めて」「閉めて」「貼って」「送る」だけ。
「この本はスキャン、これは捨てる、これは本で持っておく」と選り分けるのに時間がかかっただけで、送るのはあっけないくらいすぐ済みました。
BOOKSCANは発送用ダンボールを手配すると送るのもあっという間!
送りたい本の重さを測ってみると、30kgくらいありました。
送るときは、ダンボールの底をしっかり閉じたほうが良さそうです。
ちなみに実際に50冊の本を入れたら、こんな感じになります。
まだ10冊くらい入りそうでした。余裕があって安心です。
こちらが送り状です。
会員番号と名前を書き込んで、依頼主の欄に自分の名前と住所と電話番号を書きます。
配達希望日は指定しなくても良いそうですが、「時間帯は午前中を指定してください」と書いてありました。
これをダンボールに貼ったら、あとはゆうパックさんに集荷してもらうだけです。
プレミアム会員なら、スキャン完了までが速い!
都内在住なら翌日には「届きました」の確認メールが届き、私の場合は2日後に「スキャンが完了しました」とメールが届きました。
通常会員だと2-3ヶ月後になりますから相当速いです。
届いたメールにあるリンクを開くと、マイページが開き、「マイ本棚」というメニューがあります。
ここを開くと圧巻です。
ほとんどの本の表紙がそのまま表示されていました。
全50冊が5Gくらいのデータになっています。
そして、メニューの「依頼したもの一覧」を開くとこのように表示されています。
7月5日に到着して、7月6日に作業終了。本当に速いです。
「作業履歴」を開くと、「端末準備中」から「スキャン中」、「データアップ中」などしっかり記録されていました。
自分が持っている端末に合わせて見やすくチューニングしてくれるサービスがうれしい!
先ほどの「依頼したもの一覧」のページにある「書籍一覧」をクリックすると、ファイル名のリスト表示が出てきます。
この左の「選択」のチェックボックスを下にたどると、「一括選択ボタン」があります。
その隣にある「選択したファイルをチューニングラボで変換する」と表示されたボタンをクリックすれば、ファイルを自分の端末に合ったサイズやなめらかさにチューニングしてくれるのです。
「一括チューニングにすると、優先度は低くなる」と表示されていますが、実際私のファイルは数時間で加工完了していました。速いです!
この一括チューニングはプレミアム会員にしかない機能らしいですが、クセになりそうなほどラクで驚きました。
「チューニングを依頼する」を押すと、下のような画面が出てきます。
ここではチューニング形式を選択します。
選択肢はこちら。
「iPad」「iPhone」「Kindle」「Xperia」「Android」「Surface」「Sony Reader」「kobo」「nook」「biblio」「JPEG変換(ZIP圧縮)」「bREADER」
ここからさらに各機種の世代やバリエーション別に最適化されるように、細かく分類されています。
このあたりの加工のさじ加減は個人の自炊ではかなりむずかしいので、とてもありがたい!と思いました。
機種別に選べる以外にも、メニューはまだまだ続きます。
「簡易表紙サムネイル付加」「OCR(透明テキスト)加工を残すかどうか」「文字を滑らかにするかどうか」「機種に合わせての余白除去」
上記のように、見た目や機能的なカスタマイズだけでなく、DropboxやKindleにアップロードするかどうかまで決められますよ。
私はKindleにも転送してもらうことにしました。Kindleに転送してもらうためには事前設定が必要になります。でもこれも、やってみたらあっけないくらい簡単なのです。
Amazonのページを開き、「カテゴリ」→「Kindle本&電子書籍リーダー」に進み、「コンテンツと端末の管理」を開きます。そして、設定タブのパーソナル・ドキュメント設定にある「承認済みEメールアドレスを追加」をクリックします。
そこに「Kindle@bookscan.co.jp」と入力して、「アドレス追加」を選択するだけです。実際のAmazonの設定画面はこんな感じです。承認済みEメールアドレスに新しく追加されています。
Kindle化されていない本も、Amazonで購入するとデータ化できる!
プラミアムサービスの一環として「自分専用住所をもらえる」というものがあります。
それはつまり「BOOKSCANの住所+会員番号&名前」なのですが、これは以外と便利なのです。
Kindle化されていない本も、Amazonの送付先をその住所に指定するだけで、速やかにスキャンしてデータ化してくれます。Kindleに直接届けられるので、実際の本を自宅に配達してもらうよりも早く読めてしまうかもしれませんね。
ごはんを作って食べ終えて、数時間後に戻ってみると、すべてのファイルのチューニングが完了していました。
思わず「速!」と叫んでしまいます。
機種名が一番最初に表示され、そのあとファイル名が表示されています。
この細やかなわかりやすさが、フォルダ別にバックアップするときにまた便利でした。
一方、「依頼したもの一覧」ページからではなく、マイ本棚の本からチューニングを依頼する場合は、このような画面になっています。
「ダウンロードする」か「チューニングする」か「WEBで今すぐ読む」か、を一冊一冊選んでいかなくてはいけません。
通常会員の場合はこの形式でしか操作できないため、「考えたらやっぱりプレミアム会員は時間の節約もできてお得なのかもしれないなー」と感じました。
しかも、プレミアム会員には一括チューニング依頼だけでなく、オリジナルファイルにもチューニング済みファイルにも使える、ファイルの一括ダウンローダーがあります。
「どこからダウンロードするのかがわかりづらい」という声がありますが、メニューの「プレミアム会員」にある「ツール」タブをクリックすると、このようなダウンロード画面が出てきます。
以前はWindows版しかありませんでしたが、今はMac版も出ています。
BOOKSCAN(ブックスキャン)のプレミアム会員になってみた感想
プレミアム会員には、通常会員にはない特典がありました。
- 送料込みダンボールを購入できる
- 宛名も書いてある
- 月に50冊までスキャンできて月額9,505円(通常より2,995円お得)
- 到着後すぐにスキャンが完了する(納期が速い)
- ファイル名変更もOCR加工もついている
- サポートも優先される
- DropboxやKindleに直接アップロードしてもらえる
- 各端末ごとに合わせてファイルを一括チューニングできる
- 音声読み上げ変換もある
- PDFファイルを保存しておいてくれる
- 書籍のクラウド管理がとてもスムーズにできる
特に納期が速かったことには驚かされました。欲しいサービスが全部入っている、至れり尽せりなプランだったと思います。
それでも、毎月50冊もスキャンし続けることはおそらくないでしょう。引越し前や断捨離中など、短期間に集中して本を減らしたいときに契約するのが良いかもしれません。
デメリットとしては、著作権が複数人に渡るため、スキャン対象外になる雑誌があるということ。
私にとって、スキャンしたデータは人に貸したり売ったりするものではなく、あくまでも「個人の収納場所の節約」のためなので「雑誌全部できたらうれしかったなー」と単純に思ってしまいました。
でもその場合は、雑誌こそ切り抜き易いものですから、自分で自炊してしまったほうがよいのかもしれませんね。
また、別冊付録も1冊としてカウントされてしまうので気をつけましょう。
BOOKSCAN(ブックスキャン)は隠れプラン「プレミアム会員ライト」で節約できる!
毎月50冊もスキャンするものはなかなかないですし、月額9,505円はちょっと痛い出費。
そう思い至って「もうプレミアム会員はやめよう」と決めて解約すると、追ってBOOKSCANから「実はこんなプランがあるんです」と隠れプランを提示されるのです。
「プレミアム会員ライトのご案内
毎月50冊もスキャンするものがないが、定額でプレミアム会員を継続したいという皆様のご要望にお応えし、過去プレミアム会員でいらっしゃったユーザー様限定で、プレミアム会員ライトをご用意いたしました。」
つまり、これは月額2980円で、ほとんどプレミアム会員プランと同じ内容で、スキャン冊数が毎月50冊ではなく10冊になったものなのです。
「毎月10冊はAmazonから直送でスキャンしてもらいたい」
「大量の書籍クラウド管理が快適過ぎて手放せない」
「多種多様な形式にワンクリックですぐ加工してくれるのが便利過ぎる」
と、BOOKSCANの沼から抜けられない方は、ライト会員になるとよさそうです。
解約後1ヶ月以内でないと申込めないプランなので、契約するならお早めに。
私の場合は、最初の2ヶ月はプレミアム会員で、そこからはプレミアム会員ライトを2ヶ月くらい契約しようと思っています。
その間にBOOKSCANが自動的に構築してくれたクラウド書庫を自分のハードディスクに移行させ、持っている端末すべてのサイズに合わせたチューニングをしておきます。
契約している間はAmazonから直送してデータにしてもらったり、Dropboxにアップしてもらったりと、その便利さを満喫したいです。
BOOKSCAN、読書量が多く、旅行や出張が多い方、ノマドで仕事している方にはやめられないほど便利なサービスかもしれません。
月額が高いのだけがネックなので、月10冊以下のもっとリーズナブルなプランも現れないかなと願っています。