11月も半分過ぎると、そろそろ年末のことを考え始めますよね。
一家の食卓をまかなう身としては、おせちの仕込み時期を考えはじめる季節になってきました。
お正月は、ただでさえ大掃除や家族と過ごす時間を確保するために忙しいのに、お節料理を手作りするとなると、ますますバタバタしがちです。
けれど市販のお節料理は「これだけしか入っていないのに、この値段?」と驚くほど高いものが多いのが現状・・・。
年末の忙しい時期こそ、ちょっとした一手間で「美味しさを保てそうな品だけ、前もって作って冷凍しておく」という方法で乗り切るのをオススメします。
お節料理は「普段から家族みんなが食べたいもの」の延長線が基本
お節料理は「お正月のご馳走」というイメージですが、一般的な家庭のおせちは「普段の料理で人気の品に+α」で良いと思うのが、私の持論です。
たとえば「お正月だけはエビは尾頭付きにする」などの、ちょっとした験担ぎのおかずを加えたり、「重箱を開けたときにちょっとワクワクするひと工夫をする」というくらいで充分だと思っています。
あとは作る側として、年末に作る冷蔵おせちと、あらかじめ半調理しておいて冷凍し「あとは仕上げるだけ」にしておける冷凍仕込みおせちと、「温めればすぐ食べられる」の完全冷凍おせちの3種類あれば心強いですね。
というわけで、今回は冷凍できて長持ちするお節料理のおかずを4つご紹介します。
(1) 普段のおかずにもOK!「のし鶏ミートローフ」
のし鶏というと、みっちりしていて味噌味がベースになっていることが多いのですが、我が家では「ふんわり」「中華風味」ののし鶏が人気です。
昼のうちに作っておけば、夜そのまま出しても焼き直して出すこともできます。
お弁当にもよく合いますし、カットして冷凍しておけばいつでも食べられるのでとても便利です。
のし鶏の作り方材料(ミニパウンド型2台分。普通のパウンド型なら1台分)
- 長ネギ:1/2本
- ニンジン:3cmくらい
- 大根の切れ端:3cmくらい
- 生姜すりおろし:1かけ
- にんにく:1/2かけ
- 鳥ももひき肉(必ずもも肉で!):250g
- 醤油:大さじ2
- てんさい糖(きび砂糖などでも):小さじ1
- みりん:小さじ1
- 酒:小さじ1
- 塩胡椒:少々
- パン粉:大さじ5~6
- ☆長芋 3cm(蓮根の方がおすすめ)1cmくらいの角切り
- ☆白ごま:大さじ2くらい
- 長ネギ:1/2本
- ニンジン:3cmくらい
- 大根の切れ端:3cmくらい
- 生姜すりおろし:1かけ
- にんにく:1/2かけ
- 鳥ももひき肉(必ずもも肉で!):250g
- 醤油:大さじ2
- てんさい糖(きび砂糖などでも):小さじ1
- みりん:小さじ1
- 酒:小さじ1
- 塩胡椒:少々
- パン粉:大さじ5~6
- ☆長芋 3cm(蓮根の方がおすすめ)1cmくらいの角切り
- ☆白ごま:大さじ2くらい
作り方
材料を揃えて、オーブンペーパーを切って、型に敷いておきます。
事前に、オーブンを200度に予熱しておきましょう。
1~5の材料をフードプロセッサーで撹拌(かくはん)して、ボウルに入れてよく混ぜてください。
最後に、角切りにした長芋を混ぜ込みます。
(本当は蓮根の方が美味しいのですが、この日は手元になかったので代用しました)
味にパンチが欲しい方は、粉末の鶏ガラスープを加えても美味しいでしょう。
次に、オーブンペーパーを敷いた型に流し込み、平らにならして表面にきれいにして、白ごまをふります。
予熱しておいたオーブンを180度に下げて25~30分焼きましょう。
ガスオーブンなら170度で20分焼けばOKです。
粗熱が冷めたら冷蔵庫で保存します。
冷凍する場合は、切り分けてラップで包んで、ジップ袋に入れて冷凍してください。
(2) 牛肉の八幡巻き(やはたまき)
普段のおかずにも、お弁当にも便利なお節料理の一つです。
巻いておけばあとは解凍して、小麦粉をはたいて焼いて味付けするだけで出来上がり!
遅く帰宅した夜も、ご飯さえ炊けていれば、お味噌汁を添えれば、ラクできるごはんになります。
焼き上がりをきれいに切れば、お節料理としても見栄えがするので、作り置きにおすすめです。
牛肉の八幡巻きの作り方材料
- ニンジン:10cmくらい
- ごぼう:10cmくらいを2本
- 小松菜:1/3束
- 牛薄切り肉(切り落としでも):200gくらい
- 塩胡椒:少々
作り方
- ニンジン:10cmくらい
- ごぼう:10cmくらいを2本
- 小松菜:1/3束
- 牛薄切り肉(切り落としでも):200gくらい
- 塩胡椒:少々
ニンジンとごぼうを10cmくらいに、ニンジンは細長く6~8本に切り、ごぼうは1/4にそれぞれ切り、柔らかく蒸しておきます。
小松菜は固ゆでして、10cmくらいに切ります。
切り終えた材料を、牛肉で巻き、軽く塩胡椒しましょう。
丸めたら、ラップで区切りを作りながら包みます。
最後に上からラップをかぶせて、密封して包んで終わりです。
冷凍する時は、ジップ袋に入れて冷凍しましょう。
食べる時は、解凍後に小麦粉をはたいて、おせちには醤油とみりん、そしてお砂糖で照り焼きにするのが定番ですが、クレイジーソルトで焼いたり、バター醤油で焼いたりしても美味です。
また、あっさり食べたい時はおろしポン酢がオススメですよ。
(3) 自家製粕漬け
お正月にはブリが有名ですが、クリスマスを過ぎるとブリも値が少し上がりますね。
ですのでその前に粕漬けにして冷凍しておけば安く済みますし、熟成する間に味がしみていてくれます。
そして小分けにして冷凍しておけば、食べたい時に解凍して焼くだけで美味しいお節料理に変身。
こちらもおせちだけではなく、普段のおかずやお弁当にも重宝する一品ですよ。
自家製粕漬けの作り方材料
- 酒粕:100g
- 味噌:50g
- 塩麹 :10g
- 麹で作られた甘酒:大さじ2(なければみりん大さじ3)
- 熱湯:30mlくらい
- ブリや銀ダラなど:4切れくらい
- ジップ袋:2枚
- 酒粕:100g
- 味噌:50g
- 塩麹 :10g
- 麹で作られた甘酒:大さじ2(なければみりん大さじ3)
- 熱湯:30mlくらい
- ブリや銀ダラなど:4切れくらい
- ジップ袋:2枚
まず、魚の重さの1%の塩を全体に振り、1時間くらい冷蔵しておきます。
その後、浸透圧で出たきた水気をしっかり拭き取り、薄いガーゼで包んでおきましょう。
次に小鍋に酒粕と味噌を入れて、熱湯を注いで混ぜながら火にかけます。
ほぐれてアルコール分が少し抜けたら、火を止め塩麹と甘酒を加えて混ぜましょう。
とても固かったら熱湯をごく少量加えて、「固めだけど柔らかくなめらか」くらいにするのがベストです。
甘酒ではなくみりんの場合は酒粕と味噌と共に最初に入れて、一緒にアルコール分を飛ばしましょう。
そして冷めたら、ジップ袋に2つに分けて入れて、全体に粕床を行き渡るようにして冷凍庫に入れます。
バットに乗せて平らにして凍らせると、凍るのも解凍できるのも早く、あとで立てかけて収納できるから楽ですよ。
食べる時は流水解凍で、焼くのは魚焼きグリルで焦げすぎないよう様子を見ながら焼きましょう。フライパンにホイルを敷いて焼いてもOKです。
冷凍しておいた方が美味しいものがある!
お正月の前には何がありますか?
そう、クリスマスです!
クリスマスはチキンを焼く家も多いかもしれませんね。
味よしコスパよし、見た目も豪華で家族も喜ぶ一品です。
写真は焼きたてをゴロンとお皿に盛っただけのものを撮ったのですが、この周りに一緒に焼いたジャガイモやニンジン、玉ねぎや固ゆでしたブロッコリーなどを盛り付けたら、それだけでリースのようですよね。
クリスマスのチキンは、骨を取って解体してみんな食べていくと思うのですが、残った骨はジップ袋に入れて冷凍しておきましょう。
余り野菜と一緒に、お正月のお雑煮の出汁を取るのに使えますよ。
「お節料理の冷凍期限は2週間」と考えておこう
お店で出すわけではなく、一般家庭で食べるお節料理なので自己責任ですが、「冷凍保存で美味しく食べられる保存期間は2週間前後」と考えておくと良いでしょう。
そう考えると12月中旬くらいから、年末までの間に仕込んでおけば大丈夫ということ。
お節作りに2週間かけられると思うと、少し気がラクになります。
お正月、ラクして美味しいお節料理を食べよう!
少し前まで「冷凍したものなんて美味しくないし、体に良くない」と思っていました。
でも豆腐も冷凍すれば高野豆腐になるし、納豆も冷凍保存に向いてる食材です。
冷凍することで味が染みて美味しくなる料理もあるんです。
また、冷凍方法によっては、冷蔵と変わらない味と食感を保てるものがあります。
それらをうまく利用して、時間とお金を節約して、美味しいお正月を過ごしましょう!