青色申告の現金主義会計を使って感じたメリット・デメリット

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確定申告の時期が近づいてくると、毎年大変だなと思うことはないでしょうか?

帳簿をつけて、必要書類を揃えていくのがかなり面倒です。
私自身も何度か自分で確定申告をしたことがあり、毎年面倒だなと思っていました。

そんな確定申告の負担ですが、やり方次第では軽くできます!

それは青色申告の10万円控除にして、かつ現金主義会計にすることですね。

過去、2013年の1年間は現金主義会計にして過ごしたことがありました。

そのときは確定申告の書類が圧倒的に少なくてとても簡単でしたよ!

そんな青色申告の現金主義会計ですが、メリットとデメリットの両方があるので、実際に利用して感じたメリットとデメリットを紹介していきますね。

青色申告の現金主義会計を使って感じたメリット・デメリット

65万円控除にできないのがデメリット

現金主義会計は、導入できる条件を満たしているのであれば、ほとんどメリットしかないんですが、1つだけデメリットがあります。デメリットを最初に紹介しますね。

それは青色申告最大のメリットである65万円控除が使えないことです。

現金主義会計にすると、会計処理が簡単になりますが、その分だけ控除になる金額も減ってしまうので、その分だけ支払う税金が増えてしまいます。

簿記のことがわかっているのであれば、65万円控除にしておくほうが手元に残るお金は多くなりますよ。

ただ、現金主義会計のメリットを活かすことで、このデメリットも解消できる可能性もありますけどね。

クレジットカード払いの場合は翌年の繰越に注意

現金主義会計になると、現金の出入りがあったときに帳簿をつけることになります。

そのため、12月にクレジットカードを使った場合は、その時点だと支出にはなっていませんよね。

翌月に引き落としになるのが一般的だと思います。

そうなるとお金を使っていない扱いになって経費計上できないので注意してください。

クレジットカードを使って仕事に必要な買い物をするなら、10月か11月までに済ませておいて、12月末までに引き落としされるようにしておきましょう。

現金主義会計は発生主義で必要な売掛金・買掛金の処理が不要になる

本来、青色申告で確定申告をする時は発生主義でないといけません。
この発生主義だと売掛金や買掛金があります。

発生主義とは売上が「発生」した(例:請求書を発行した)時点で、帳簿に記入します。

現金主義会計の場合、請求書を発行しても帳簿には記入せず、実際にお金が振り込まれた時に記帳するだけで大丈夫です。

そのため、お小遣い帳や家計簿を付けているのと同じような感覚で記帳できますよ。

現金主義会計は、お金の出入りがすべてというような意味です。

請求書を発行した時点だと、まだ売上見込がある状態ですよね。
この時点では現金が入ってきてないので、帳簿にはつけません。

単純計算すると売掛金や買掛金に関する帳簿の処理が半分になりますよ!

売掛金や買掛金のことって、仕組みを理解するのに少し時間がかかるところなので、これがないのは想像していた以上にラクでした。

利益が多いときにより調整しやすい

現金主義会計にしていて、ちゃんと定期的に帳簿をつけているのであれば、年間の収支が見えやすくなります。

「9月や10月末時点ぐらいで今年は大きく利益が出そうだな」となった場合は、翌年に向けての投資を兼ねつつ仕事の経費を使っていけば、投資しながらも利益を減らしやすいです。

可視化されていると投資がしやすくなって、結果的にムダに支払う税金も減らせるので一石二鳥ですよ。

私も現金主義会計にしていた年は、運良く利益が多くなりそうだったのもあって、年末が近づくにつれて翌年に向けての投資でお金を使っていくことができました。

おかげで翌年もさらに伸ばすことができたし、その年の利益を減らすことができたから良かったですね!

現金主義会計を使うための条件

現金主義会計を使ってみようと思ったとしても、無条件で使えるわけではありません。

以下の条件を満たしておく必要があります。

  • 現金主義会計にしたい年の3月15日まで提出すること
  • 1月16日以降に開業した場合は、開業した日から2ヶ月以内に提出すること
  • 小規模事業者に該当する
  • 届出書を提出する

小規模事業者の定義はこちらですね。

小規模事業者とは、その年の前々年分の不動産所得の金額及び事業所得の金額(事業専従者給与(控除)の額を必要経費に算入しないで計算した金額)の合計額が300万円以下である方のことです。
引用:[手続名]現金主義による所得計算の特例を受けるための手続

2年前の所得が300万円以下であることが条件です。
「前々年分」というところに注意ですね!

私が利用した2013年の場合は、2年前が2011年にあたり、その頃は会社員を辞めて独立した年でした。

2011年はまったくと言っていいほど仕事がなかったので、当然のように所得は300万円以下でしたね…。

毎年所得を300万円以下にできるなら、現金主義会計をずっと使うこともできます。

現金主義申し込みまでの手順

これからは現金主義を申し込みする手順について紹介しますね。

そんなに難しくないですし、思っていたよりも簡単にできましたよ。
この記事を公開した前日(2013/2/7)に申し込みを済ませてきました。

1. 国税庁のページを開く

まずは「[手続名]現金主義による所得計算の特例を受けるための手続」を開いてください。

2. 届出書のPDFを開く

[申請書様式・記載要領]のところに届出書のpdf「現金主義による所得計算の特例を受けることの届出書(PDF/143KB)」があるので、クリックして開いてください。

3. PDFを印刷する

開いたpdfを印刷しましょう。
プリンタがない場合はネットプリントで印刷してください。1枚20円で印刷できますよ。

4. 印刷した紙に手書きする

印刷した紙に手書きで記入していきます。
前年まで発生主義でしていたのであれば、売掛金や買掛金があると思うので、記入しておきましょう。

また商品を仕入れて販売している場合は、棚卸資産のところに前年の12月31日時点での在庫の価格を記入します。

あとは自分が該当する項目を記入すればOKです。受取手形、支払手形は個人事業主で使うケースってあるのかな?私は一度も使ったことがありません。

5. 税務署に持っていく

記入が終われば、管轄の税務署に持っていきましょう!
受付時間は8時30分から17時までとなります。

本人確認書類や印鑑、前年・前々年の確定申告書なども持っていると無難かなと思いますよ。

さいごに:使ってみた感想

こうやって書類を提出さえすれば、あとはお小遣い帳の感覚で記録していけばいいですよ。

当時は家計簿を毎月つけていたので、その中で仕事にまつわる収支だけを抽出して、あっという間に確定申告書の準備ができました。

書類の準備が30分程度で終わって、「こんなに簡単でいいの?」って思ったのを覚えています。

確定申告の会場に持っていって提出するときも、紙を渡せばあっという間に終了でしたね。現金主義めっちゃいい!って思ったのを今でもよく覚えていますよ。

駆け出しのフリーランスほど現金主義会計は便利だと思いますので、もし対象であれば使うことも検討してみてくださいね。

この記事を書いた人

このサイト「ノマド的節約術」の運営者。会社を辞めて子どもが産まれるタイミングで家を買いました。収入ゼロから始まった節約生活の日々で身に付けたお金の知識を紹介しています。そもそも論から考えるミニマリスト的な節約術、クレジットカード、ポイントやマイル、株主優待、投資信託、移動を安くする方法に詳しいです。

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