退職金制度の仕組みってどうなの?退職金の平均・計算方法・かかる税金をまとめました

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こんにちは!
生命保険会社に勤めていたこともある、ライターのなつみとです。

退職金の平均(相場)はどれぐらいなのか?
自分はいくらの退職金をもらえるのか?

気になっていても、会社には聞きにくい、ということもありますよね。
退職金は退職後の生活を左右する大切なお金です。

このページでは、退職金の平均や退職金の計算方法、退職金にかかる税金について解説していきます。

ノマド的節約術 退職金の仕組みについて

退職金について調べる方法

退職金の金額や支給要件は、会社ごとに決められています。

自分がいくら退職金をもらえるのかを知るには、自分が働いている会社の制度を調べる必要があります。

退職金制度については会社の就業規則に掲載されていますので、気になるなら調べてみましょう。

  • 退職金が支給される要件(勤続3年以上、など)
  • 退職金が一時金なのか年金なのか
  • 退職金の計算方法

このようなことが書かれているはずなので、確認してみてください。

だいたいは、3年以上としているところが多いですよ。
ただ、会社によっては計算方法などが詳しく掲載されていないこともあります。

その場合は会社に問い合わせるのが一番ですが、聞きにくい方のために、一般的な退職金の相場についてもご紹介しておきましょう。

退職金の平均・相場とは?

厚生労働省が実施している「就労条件総合調査」というものがあります。

平成25年分の調査では退職金についても結果が出ていますので、ここで紹介したいと思います。

ここで言う「退職金制度」とは、退職一時金退職年金のことです。

退職金制度がある企業は75.5%

まず、退職金制度がある企業は全体の4分の3程度。つまり、4社に1社は退職金制度がない会社だということです。

退職金制度がある会社の割合は、企業規模別ではこのようになっています。

退職金制度がある会社の割合(平成25年度調査)
従業員数退職金の割合
1,000人以上93.6%
300~999人89.4%
100~299人82.0%
30~99人72.0%

業種別で退職金制度がある会社は、以下のようになっています。

【業種別】退職金制度がある会社の割合(平成25年度調査)
業種退職金の割合
鉱業・採石業・砂利採取業91.0%
建設業91.5%
製造業86.6%
電気・ガス・熱供給・水道業96.3%
情報通信業76.9%
運輸業・郵便業60.0%
卸売業・小売業82.3%
金融業・保険業89.2%
不動産業・物品賃貸業76.9%
学術研究・専門・技術サービス業83.3%
宿泊業・飲食サービス業52.6%
生活関連サービス業・娯楽業53.0%
教育・学習支援業74.4%
医療・福祉50.1%
サービス業(他に分類されないもの)62.0%

退職金の支給額は?どれぐらいもらえるの?

次に、一番気になる退職金の支給額のデータを紹介しますね。

退職事由別の退職金

いずれも、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者が対象です。

定年退職の場合は、以下の通りです。

これらのデータ、あくまで平均や相場のものなので、実際に自分がもらうときは異なることに注意してくださいね。

定年退職時にもらえる退職金の平均相場
学歴・業種退職金
大卒(管理・事務・技術職)1,941万円
高校卒(管理・事務・技術職)1,673万円
高校卒(現業職)1,128万円

会社都合の場合は、以下の通りです。

会社都合退職時にもらえる退職金の平均相場
学歴・業種退職金
大卒(管理・事務・技術職)1,807万円
高校卒(管理・事務・技術職)1,573万円
高校卒(現業職)1,004万円

自己都合の場合は、以下の通りです。

自己都合退職時にもらえる退職金の平均相場
学歴・業種退職金
大卒(管理・事務・技術職)1,586万円
高校卒(管理・事務・技術職)1,159万円
高校卒(現業職)784万円

学歴・勤続年数別の退職金

さらに詳しく、学歴ごとの金額を見てみましょう。勤続20年以上、45歳以上の定年退職者が対象です。

大卒(管理・事務・技術職)の場合は以下の通り。

大卒(管理・事務・技術職)がもらえる退職金の平均相場
勤続年数退職金
20~24年826万円
25~29年1,083万円
30~34年1,856万円
35年以上2,156万円

高校卒(管理・事務・技術職)の場合は以下の通り。

高校卒(管理・事務・技術職)がもらえる退職金の平均相場
勤続年数退職金
20~24年505万円
25~29年692万円
30~34年938万円
35年以上1,965万円

高校卒(現業職)の場合は以下の通り。

高校卒(現業職)がもらえる退職金の平均相場
勤続年数退職金
20~24年433万円
25~29年603万円
30~34年856万円
35年以上1,484万円

退職金の決まり方は?

ここまでのデータを見ると、傾向としてはこんなことが分かりますね。

  • 業種によって退職金の有無は違う
  • 学歴が高いほど退職金も高くなる
  • 勤続年数が長いほど退職金も高くなる

特に勤続年数による違いは大きいです。

退職金の額は勤続年数が長くなるほど増えますが、最後の10年ぐらいでぐっと増えています。

では、退職金はどのような計算方法で決められているのでしょうか?

退職金の計算方法も企業ごとに異なりますが、一般的な形としては以下のようなパターンですね。

退職時の基本給 × 勤続年数 × 所定の係数

所定の係数というところがミソで、たとえばこのような係数があります。

  • 退職事由(自己都合か会社都合か)による係数
  • 役職や会社への貢献度によるポイント

こういった複雑な計算方法だと、正確な退職金が分からなくて困りますよね。

ただ、会社への貢献度なども加味して計算される分、会社でがんばってきた人にとってはうれしいやり方ではないでしょうか。

一方、会社によっては勤続年数によって一律に決められているところもあります。

計算が複雑でないのであらかじめ予想しやすい反面、個人の能力による評価が反映されないのがデメリットだと言えます。

退職金には所得税・住民税がかかる

毎月のお給料に税金がかかるように、退職金にも税金がかかります。

せっかくもらえる退職金に税金!?
そう思うかもしれませんが、知っておくことは大切です。

退職所得にかかる所得税の計算方法

退職金一時金は「退職所得」として扱われ、お給料をもらうときの「給与所得」とは別のものとして計算します。

計算式は以下の通りです。

退職所得 = (退職金-退職所得控除) × 1/2

退職所得控除は勤続年数により計算

退職所得控除の計算式は、勤続年数により2種類あります。

勤続年数20年以下の退職所得控除

退職所得控除 = 40万円 × 勤続年数

※80万円に満たない場合は80万円が控除できる。

たとえば、勤続年数が15年であれば、40万円×15年間で、600万円が退職所得控除となります。

勤続年数20年超の退職所得控除

800万円+70万円×(勤続年数-20年)

たとえば、勤続年数が30年だった場合、このようになります。

800万円+70万円×(30年-20年)
=800万円+70万円×10年
=800万円+700万円
=1,500万円

退職所得の具体的な計算方法

退職所得控除の計算方法が分かったところで、今度は退職所得がいくらになり、所得税がいくらかかるのかを計算してみましょう。

勤続年数15年、退職金が500万円だった場合

さきほど紹介した計算のとおり、勤続年数が15年だった場合の退職所得控除は600万円となります。

これを、退職所得の計算式にあてはまるとこうなります。

(退職金500万円-退職所得控除600万円)×1/2=-50万円

退職金よりも退職所得控除のほうが多いので、結果がマイナスになりましたね。

このような場合、退職所得はゼロなので、退職金に対する税金もかからないということになります。

勤続年数30年、退職金が1,600万円だった場合

勤続年数30年のときの退職所得控除は1,500万円でしたね。

計算式にあてはめてみましょう。

(退職金1,600万円-退職所得控除1,500万円) × 1/2 = 50万円

退職所得は50万円ということになります。

これに、所定の税率をかけることで所得税の金額が決まります。

所得にはほかにも給与所得や雑所得などいろいろありますが、退職所得についてはほかの所得とは別計算になっています。

別計算になっていることで退職所得にかかる税率も低くなるので、お得なんですよ。

さて、退職所得が50万円だった場合の税率は5%です。復興特別所得税も合わせると、このようになります。

50万円 × 5% × 102.1% = 25,525円

住民税は約10%かかる

住民税は地域により微妙に計算方法が異なるのですが、だいたい退職所得の約10%です。

退職所得が50万円だった人なら、住民税は約5万円ですね。

こうして見てみると、1,000万円を超える退職金を受け取っても、かかる所得税・住民税は少ないと言えるのではないでしょうか。

給与所得に比べるとかなりお得になっていることが分かります。

退職年金(企業年金)は雑所得になる

ここまでは、退職金の中でも主に「退職一時金」について説明してきました。

でも、退職金には年金タイプがあり、企業年金とも呼ばれています。

こちらも勤続年数や基本給などから決定される点では退職一時金と同じですが、かかる税金が違います。

企業年金だと退職所得ではなく、雑所得扱いになるからです。

厚生年金などの公的な年金と合算して、雑所得として計算することになります。

厚生年金や企業年金を受け取るときにも金額に応じて控除があり、税負担は軽くなっていますよ。

65歳以上で年金額の合計が120万円以下であれば、非課税です。

仮に、合計が300万円だとしたら、120万円を控除できるので雑所得は180万円になります。

企業年金にかかる税金も優遇はされているのですが、退職一時金のほうが税負担が軽くなると言えるでしょう。

いずれにしても、退職金にかかる税金はさほど多くなることはないので、退職後の生活を考えるときには参考にしてみてくださいね。

退職金の運用をどうするか考えてみました

いざ退職金をもらったら、どのように運用していけばいいのかが気になるのではないでしょうか。

銀行では、退職金をもらった人向けにお得な定期預金のキャンペーンが行われていることがよくあります。

よくある銀行での退職金運用は、投資信託とセットになり、手数料が高いものが多く、おすすめできません。

そこで、どのように運用するのがいいのかいくつかプランを考えてみました。

堅実に!定期預金で運用する

退職金の元本を絶対に減らしたくないのなら、定期預金での運用になります。

サラリーマンのボーナス時期になると、キャンペーン金利がありますので、それを狙って定期預金すると、少しはいい金利で預けることができますよ。

参考:夏の定期預金キャンペーン金利一覧
参考:冬の定期預金キャンペーン金利一覧

普段は、イオン銀行にしておくと、0.10%の金利にできておすすめです。

60歳未満なら401kも検討しよう

退職時にまだ60歳未満であれば、個人型確定拠出年金(401k)に加入するのもおすすめ。

掛け金が全額所得控除になりますので、節税になる上、老後の資金を積み立てることができますよ。

投資信託にする場合は、手数料無料のファンドを買おう

もし、ふやすことを考えているなら、投資信託も検討してみましょう。

投資信託するときの注意点がいくつかあります。

  1. 毎月分配型は選んではいけない
  2. 購入時手数料が無料のものを選ぶ
  3. 信託報酬が少ないのを選ぶ

証券会社の口座を作るなら、SBI証券を作っておきましょう。
SBI証券では、かなりの数の投資信託がありますよ!

あとは、ひふみ投信セゾン投信に口座を作って毎月コツコツ積み立てるのがおすすめです。

参考:ひふみ投信について詳しく書いた記事はこちら
参考:セゾン投信について詳しく書いた記事はこちら

さいごに

会社勤めしているなら、遅かれ早かれ必ず退職するときがやってきます。

なんとなくでもいいので、知識として知っていれば、そのために準備できますよね。

まだ先の話かもしれませんが、退職したときに、どんな生活にするのかを意識しておきましょう。

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この記事を書いた人

なつみと

節約はするけど好きなことにお金を使うのが大好きなWebライター・webライティング講師。節約に関する知識が豊富な反面、必要なものにはどんどんお金を使っていく性格のため「メリハリあるお金の使い方」を発信していきます!

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