スマホのSIMロックとは何?毎月の固定費を抑えるために知りたいSIMロックのメリットとデメリット

まきはら とよかずの画像

数年前までスマートフォンはキャリアショップや量販店の携帯コーナーにて、スマホ本体と回線をセットで契約・購入することが当たり前でした。

しかし最近ではMVNOと呼ばれる基本料金を安く抑えることが可能な回線業者、そして回線業者を問わずに使用できるSIMフリースマートフォンといったものが少しずつ出回り始めています。

昨年からは総務省の要請により、SIMロックの解除が義務化。
キャリアで販売したスマホでも、契約から半年経過すればSIMロックが解除できるように変更がされています。

でも、そもそもSIMロックとは何なんだろう?
なぜこれまではSIMロックが解除できなかったのだろう?と思っていたりしませんか。

今回はこれから毎月のスマートフォン維持にかかる料金を安くするためにもポイントのひとつとなる、SIMロックというものについて解説していきます。

ノマド的節約術 SIMロックのメリットとデメリット

そもそもSIMロックとは?

最近特に耳にする機会が増えてきたSIMロックとSIMフリーという単語。

「SIM」はスマートフォンを含む携帯電話を使用する上で必要となる電話番号などの情報が書かれているSIMカードのことを示しています。

また「ロック」はそのままで、鍵を掛けるなどのロックするのことです。

つまりSIMロック=SIMカードをロックする、といった感じになりますが、意味はこのまま。

SIMロックとは、携帯電話が特定のキャリア、あるいは種類のSIMカードでしか動作しないよう、携帯電話側にかけられている機能制限のことを示しています。

例えばNTTドコモで購入したスマートフォンに、契約時とは異なるソフトバンクのSIMカードを差して使おうとすると、例えカードのサイズが合っていても使うことはできません。

これはまさにSIMロックがかけられているからで、この場合スマートフォン側はNTTドコモ、あるいはNTTドコモの回線を借りて営業するMVNOのSIMカード以外は認識してくれないようになっています。

そしてSIMロックを解除するとスマートフォンはSIMフリー仕様になり、NTTドコモのスマートフォンにソフトバンクのSIMカードを差して使用することも可能となるわけですね。

SIMロックは何が目的でロックされている?

SIMロックがスマートフォンにかけられた機能制限だとわかれば、当然SIMロックは有るより無いほうがよさそうですよね。

ではなぜキャリアから発売される機種は現在でもSIMロックが掛かった状態で販売されているのでしょうか。

それはずばり、キャリアの携帯電話の販売方法に関係しています。

日本では、NTTドコモやソフトバンクなどのキャリアが、ソニーや富士通といったメーカーから携帯電話を買い取って販売しています。

製造を担当するメーカーとしては、お客さんひとりひとりに営業をかける必要がない代わりに、製造した携帯電話を購入してくれるキャリアの要望に沿った製品を設計・開発します。

そしてキャリアが取り扱う携帯電話の販売窓口となるキャリアショップや代理店には販売のための奨励金が支給されるため、それを活用して「一括ゼロ円」といったようなキャンペーンができていたわけです。

ポイントとなるのはこの奨励金の予算がどこからやってくるかということ。

キャリアが負担している奨励金に関しては、2年契約などの長期契約により、毎月ユーザーから定期的に支払われる携帯料金で穴埋めされるような仕組みになっているんです。

この流れでいくと、携帯電話を販売するキャリアにとって都合がよくないのは、新しい携帯電話を購入された後に回線だけ解約され、販売した携帯電話に他社のSIMカードを差して使われてしまうこと。

携帯電話本体は安く販売したのに、その穴埋めとして見込んでいた毎月の料金支払いは、解約されてしまえば当然発生しませんよね。こうなってくると、携帯電話の本体代だけが赤字として積み上がってしまいます。

そこでSIMロックです。ロックがかかっていると他社のSIMカードを差して使うことはできませんので、NTTドコモで契約した携帯電話はNTTドコモ(とそのMVNO)のSIMカードで使用することになります。

こうすると、販売時に見込んでいた利益はより確保しやすくなりますね。

SIMロックのメリット・デメリットは?

SIMロックがどのようなものか、なぜSIMロックがかけられて販売されるのかを説明しました。

次にここではSIMロックをかけることで発生するメリットとデメリットを見てみましょう。

SIMロックのメリット

SIMロックをかけることによる大きなメリットは「新しい携帯電話でも安く購入できる」ということ。

先ほども説明したとおり、SIMロックをかけることでキャリアとしては毎月の携帯料金支払いによる利益がより確保しやすくなります。

この利益は携帯電話を販売するための奨励金へとまわり、販売する代理店では割引のプロモーションを実施。

このプロモーションを利用すると、携帯電話本体は安く購入できますよね。

またSIMロックをかける=予めどのキャリア向けに販売する携帯電話かが決まっているということにもなりますので、製造を担当するメーカーとしても、その販売元がサービスを提供する周波数などに特化したモデルに仕上げることができます。

使いやすさ、という意味でも、SIMロックがあることで製造メーカーは的を絞って開発できるということになります。

SIMロックのデメリット

一方でSIMロックをかけることの大きなデメリットとなるのは「契約する回線業者を変更する際に、携帯電話本体を買い換える必要が出てくる」ということでしょうね。

SIMロックがかかっていれば他所の回線業者が管理するSIMカードを差しても使えませんので、新しく携帯電話を買い直すことになります。つまり携帯電話本体分の出費が新たに発生するということです。

また海外に旅行をする際など、現地でいつも使っている携帯電話を使いたくなるところですが、これもSIMロックがかかっていれば、現地の回線業者が提供するSIMカードを差しても使うことができません。

SIMロック解除に関して注意したいこと

SIMロック解除を行なうと、他所の回線業者が提供するSIMカードも差して使えるようになるのですが、ひとつ注意点が。

SIMフリーの携帯電話なら携帯電話本体とSIMカードは完全に自由に組み合わせることができると思いがちですが、実は必ずしもそうではないのです。

NTTドコモ、ソフトバンク、auといったキャリアではサービスに使用している通信方式や電波の周波数が異なります。

SIMロックを解除しても、携帯電話本体が、他所の回線業者が使う通信方式や電波の周波数に対応していなければ、従来通りの機能は発揮できないということです。

ここはとてもややこしい部分ということもあり、SIMロック解除の義務化が施工されてからは、各キャリアのホームページでも他所の回線業者との互換性や対応する周波数、動作確認に関する情報を公開するようになってきました。

今後SIMロックを解除して他所のSIMロックをカードを差して使うことも検討するのであれば、SIMカード購入時にどの機種に差して使うつもりであるかも伝え、使えるか確認してもらうとより確実といえるでしょうね。

さいごに

差して使えるSIMカードの種類を制限するSIMロック。

SIMロックがかかっていると携帯電話本体は安く買いやすくなりますが、他社へののりかえ時にまた買い直しが必要に。

一方SIMロックがかかっていなければ他社へとのりかえをしても同じ携帯電話を使い続けやすくなりますが、そもそも携帯電話の購入費用が高くなる可能性があります。

どちらがよいのか、携帯電話の使い方によって大きく分かれてきそうですね。

最近では格安SIMと呼ばれる毎月の料金を安く抑えることも可能なものも登場。

キャリアで携帯電話の購入と契約をセットでするより、SIMフリー携帯電話と格安SIMを個別に揃えて使うほうが、トータルでみた費用を抑えることができるようにもなっています。

キャリアで契約すると価格は高い分、故障時などのサポートが手厚いといったメリットもありますので、自分の使い方を考えながらどちらがより安心して使用できるか考えていきたいものですね。

この記事を書いた人

スマホをはじめとする「ガジェット」に関心が強いフリーランスのブロガー/ライター。海外からの個人輸入を通じて気になる製品をおトクに入手する方法を追いかけるかたわら、購入費用の捻出に活きる“日常での節制・節約”を日々勉強中です。得意分野の「モバイル関連」情報をメインに、実体験から得た知識・経験をわかりやすく噛み砕いてお届けします。