私は家でよくパンやクッキーを焼いているのですが、時折ふと「光熱費ってどれくらいなんだろう?」と考えることがあります。
電気オーブンか、ガスオーブン、住む地域や契約会社によって料金は様々ですが、材料をいくら安くしても一回で焼く光熱費は変わりません。
それならば、一度オーブンを使うだけで何品もできれば、時間も光熱費も節約できるのでは・・・?
そう思って始めた、オーブンの熱の有効利用。
このページでは、我が家で実践している、お菓子とおかずの同時調理についてご紹介します。
そもそもオーブン熱って、そんなに活用ができるの?
クッキーやパン、ケーキなどを焼くときは、生地を焼くことだけで頭がいっぱいになってしまいますよね。
けれど、せっかくのオーブン熱を、生地づくりだけで消費してしまうのはもったいない!
そこで、まず作る前に「生地を置いた場所以外、オーブンの天板に隙間ができるかどうか」もしくは「もう一段天板を入れられるか」を確認してみてください。
スペースに余裕があれば、下段でお菓子を、上段でおかずを、といった具合に2品を同時にオーブンで調理することができるのです。
もしも「パンを一斤焼くだけ」だったり「パウンドケーキを2本だけ」だったらしめたもの。
ギュウギュウにならない程度の量の野菜を、簡単に同時調理できます。
今回はパウンドケーキとクッキーと同時に、夕食の下ごしらえという、3品同時調理をしてみましょう。
オーブンの熱で3品作ってみよう!
(1) オーブンの天板に乗せる野菜を用意
まずは野菜を洗い、アルミホイルで包みましょう。
今回はサツマイモ、ニンジン、玉ネギを使います。
ガスオーブン165℃で焼くので、サツマイモは太くなければそのまま、ニンジンと玉ネギはそのままホイルで包んで、天板に乗せておきます。
温度と時間によって野菜の大きさを調整してください。
(2) お菓子の生地を仕込む
次に、クッキーとケーキの材料を計量し、野菜が入ったオーブンを165℃に余熱します。
ガスオーブンなら、先にクッキーの形をつくるところまでやった後、電気オーブンなら形をつくる前に余熱すると良いでしょう。
クッキーの形ができたら、オーブンに入れる直前にパウンドケーキの生地を作って、型に流し入れます。
そして野菜が乗った段の隙間にパウンドケーキを乗せ、もう一段にクッキーを乗せて165℃で20分焼きます。
米粉パウンドケーキの焼き上がりはこんな感じ
米粉パウンドケーキが2本できました。
クッキーも取り出してクーラーで冷まし、野菜はそのまましばらくオーブンに入れておきます。
このオーブンの余熱で、野菜が芯からやわらかくなってくれるんです。
サツマイモとニンジンは、こんな感じの焼き上がりになります。
ニンジンはグラッセのように甘く柔らかくなり、皮を剥くだけで食べられますよ。
それだけでなく赤ちゃんの離乳食や、クッキーやケーキに練り込むペーストになります。
いろいろ使えるオーブン加熱野菜
いくらオーブン熱がもったいないとはいえ、そんなに一度にたっぷり作っても、一気には食べられません。
けれど、オーブン熱で調理した野菜は、ストック野菜として常備しておけるのです。
例えばメインとなる肉料理に添える野菜たちとして、くし型切りにしたカブやインゲン、アスパラガスなどを調理しておくのが良いでしょう。
これらは余熱の中で放置せずとも、焼き菓子と一緒に取り出せば完成します。
また、パンを焼く時に、オーブン温度を180℃くらいに設定すると、メインのグリル料理も一度に調理できますよ。
天板いっぱいに、切った野菜と下味をつけたお肉などを並べ、お好みの味付けをしてオリーブオイルをかけるだけ!
焼きあがったパンやお菓子を引き上げたあとに、200℃で5分焼いて、表面に焼き色をつければできあがり。
切った野菜を放り込むだけで、お菓子やパン以外に夕食も作れるという、同時調理方法はエコでラクちんなのです。
2016/7/7追記:
ちなみに、夏はトウモロコシを皮のまま一緒に焼いて、そのまましばらく置くだけでぷりぷりに蒸しあがりますよ。この方法だと一気に8本は余裕です。
オーブンの機種によって差がでるので注意
ただ、オーブンの機種によって、「実際どれくらいまで温度が上がっているか」「どれくらいの時間、その温度が保てるか」という部分に関しては、個体差が生じます。
しかし、160℃から180℃なら多少加熱時間に差があっても、野菜は様子を見ながら焼ければ、失敗は少なくて済みますので、目を離さないように注意してください。
一緒に調理するパンやお菓子の焼き上がり具合を、まずは優先して、ご自宅のオーブンの設定温度や時間を調整しながら作るのがおすすめです。