一眼レフなどのカメラにお金をつぎ込むよりも画像編集に一手間かけたほうがお得!

小松﨑拓郎の画像

こんにちは、灯台もと暮らし編集部のタクロコマです。

デジタル一眼レフカメラ(以下、デジイチ)を持っていても、撮った写真を画像編集しないまま、SNSやブログに載せたり、あるいはWebメディアなどのビジネスで使用している人が多いと感じています。

たしかに「デジイチは綺麗な写真が撮れる」と考えるのは、間違いではありません。
しかし、写真の経験者が口をそろえて「撮った写真を編集もせずにそのまま使用するなんてありえない」と話します。

なんで?
そう思うかもしれませんが、写真は撮る前の準備、撮影、そして編集が重要なのです。

高価なデジイチのボディやレンズを購入するよりも、まずは画像編集に一手間かけてみるのはいかがでしょうか。

この記事では、既にデジイチを持っているけど、

画像編集についてよくわからない
デジタル一眼レフカメラを買うお金はないけど、今よりも優れた写真を作っていきたい

そんな方に向けて、画像編集の調整すべき項目と、おすすめの画像編集ソフト・サービスを紹介します。

画像編集のすすめ

編集前と編集後の写真を比較してみよう

そもそも、デジイチで撮影した写真の編集前と編集後はどれくらい変わるのでしょうか。
Webメディアに掲載されている多くの記事では、両者をはっきりと比較できるものが少ないです。

そこで例として、ニコンのデジイチ「D800」で撮影した作例を紹介します。
下記の設定で撮影しました。

  1. カメラ機種:ニコンD800
  2. レンズ:AF-S Nikkoor 50mm f/1.8G
  3. ISO:250
  4. 焦点距離:50mm
  5. 露出補正:0.33 ev
  6. 絞り:f/2.5
  7. シャッター速度:1/60
  8. ホワイトバランス:ホワイトバランス自動

編集前

編集前の画像

上の写真は、撮影した写真に画像編集などの手を一切加えていません。
背景は白い壁だったこともあり、全体的に少し暗く、またコントラストも弱いように感じますね。

このような写真がWeb上に多いために、スマートフォンの場合はInstagramなどの独自のフィルターで写真加工ができるSNSアプリが流行しているのでしょう。

では、次に編集した写真がこちらです。

編集後

編集後の画像

かなり印象が変化したのではないでしょうか。くっきりと輪郭がはっきりしています。
中心的な被写体と背景を区別できるように、明るい部分は明るく、暗い部分は暗くできる「コントラスト」を調整しました。

また「彩度」を調整することにより、羊の色についても視覚的によくわかるようになりました。

インターネットを通じて他人の写真を見る機会は増えています。
自分ではなく誰かが見るということは、見てくれる人へのわかりやすさが必要ですよね。

そのため、色鮮やかであることはそれだけでもキャッチーであり、ポイントが高いです。

編集前の画像

撮影時の構図について懸念があっても、「トリミング」で被写体を強調することも可能です。

編集にかかった時間

この写真はAppleが提供している画像編集ソフト「Aperture」を使用して、写真の取り込みから編集を終えるまで約5分/1枚で完成しました。

どれだけ画像編集にこだわるかにもよりますが、だいたいソフトの使用に慣れれば1枚5分で綺麗な写真に編集できます。はじめて使用する画像編集ソフトの場合でも10分かからない程度だと考えておきましょう。

調整すべき項目

写真編集前がこちら。
nomado 写真編集前

さて、では実際に画像を編集する場合、どの項目を調整すればよいでしょうか。
もちろん撮影した写真によって異なりますが、主に下記の項目の増減を調整しましょう。

露出

nomado露出編集 042

露出とはカメラの中にある画像素子に光を当てることを言うのですが、画像編集の場合は、写真データそのものを明るくすることです。

例えば逆光の人物撮影などで、被写体の顔が暗く写る時がありますね。露出補正を+側に補正すると、写真を明るくできます。

明るさ

nomado明るさ編集 043

明るさを調整すると、写真全体が明るくなります。感覚値ですが、前述した「露出」を調整するよりも「明るさ」を調整するほうが、写真全体がふんわりとする傾向があります。

パキッとさせたい写真は「露出」を調整し、ふんわりとした雰囲気に調整したい場合は「明るさ」を調整しましょう。

彩度

nomado彩度 編集 044

「彩度」は写真全体の色の濃淡を調整できます。羊や木目の色が強調されていますよね。

コントラスト

nomadoコントラスト編集 045

「コントラスト」は明るい部分は明るく、暗い部分は暗く調整できます。

中心となる被写体と背景を区別する役割を担っており、写真全体を引き締める効果がありますよ。

ただし、「コントラスト」を調整しすぎると暗い部分が黒一色につぶれてしまうので、編集時は気をつけましょう。

ハイライト

nomadoシャープ編集 051

明るい部分だけを暗くしたい時に、「ハイライト」を調整しましょう。
つまり、真っ白になっている箇所を暗くして、色や輪郭を浮き立たせるような役割として使用します。

シャドウ

nomadoシャドウ編集 047

暗い部分を明るくしたい時に、「シャドウ」を調整します。

「シャドウ」を調整する主なシーンは、黒つぶれして見づらい箇所を復旧する時です。上の写真では、羊が乗る台の形がわかりやすくなりましたね。

ホワイトバランス

ホワイトバランス:昼光
↑ホワイトバランス:昼光↑

ホワイトバランス:日陰
↑ホワイトバランス:日陰↑

ホワイトバランス:蛍光灯
↑ホワイトバランス:蛍光灯↑

「ホワイトバランス」は簡単に説明すると、白いものを「正しい白」に見えるように調整します。

例えば太陽光が当たっている時と蛍光灯が当たっている時の白壁は、色が若干異なるはずです。

青っぽいとか赤っぽい「白」になっている時に、正しい白色に調整する(=戻す)ことが、「ホワイトバランス」の調整です。

各画像編集ソフトには、「太陽光」「蛍光灯」などの項目が用意されています。

シャープ

nomadoシャープ編集 051

「シャープ」の調整をすると、被写体の輪郭を鮮明にできます。ぼやけたりしてはっきりしない写真の場合、「シャープ」を調整しましょう。

おすすめの写真編集ソフト

続いて、おすすめの写真編集ソフトを紹介します。

Aperture

thAperture_と_Dropbox

『Aperture』はMacを使う多くのユーザーがこよなく愛してきた写真編集・管理ソフト。
しかし、じつはAppleは『Aperture』の継続開発を中止しています。

その代わりに、新OS X Yosemiteの写真アプリ『Photos』がローンチされましたね。

こちらも使用してみたのですが、『Photos』は上記写真のような細かい調整項目がないため、引き続き『Aperture』の使用をおすすめします。

ぼく自身はこのソフトを愛用しています。画像の編集に加えて、一覧性が高く、画像管理にも秀でています。また、次に紹介する『Lightroom』と同様に、RAWデータを扱えること、画像データを編集によって劣化させない非破壊ブラシを利用できる点が魅力です。

Mac専用アプリのため、ウインドウズPCのユーザーは次に紹介する『Lightroom』を使用している人が多いです。

Lightroom

th写真編集・加工ソフト___Adobe_Lightroom_6_無料体験版

『Lightroom』は、アマチュアカメラマンからプロのフォトグラファーまでが利用している、写真の編集、管理に特化したシンプルな画像編集ソフトです。

『Aperture』と同じように、RAWデータの編集を扱えることが特徴です。RAWデータとは、カメラで撮影した画像を非圧縮のデータのまま記録する形式のこと。

品質の劣化がないまま画像編集ができるため、プロ・アマチュア問わずRAW形式で撮影するユーザーが大幅に増えており、『Lightroom』はその需要を満たしています。

ちなみにJPEGデータは、情報を圧縮して保存された画像形式です。大判プリントや商業利用に用いる場合は、編集すると画像が劣化が目立ちってしまうのです。

最新の『Photoshop』と『Lightroom』が利用できる「フォトグラフィプラン」の料金は、980円/月と、非常に低価格で利用できるプランだと思います。

ビジネスで写真を扱うなら、ぜひ検討してみるとよいでしょう。

Pixelmator

thPixelmator

『Pixelmator』は、Mac専用の画像編集アプリです。Photoshopは非常に高価なので、その代替ツールとして利用している人が多く、ぼくもそのひとりです。

機能も豊富にあるのに、2015年5月現在$29.99です。安い!

広告写真のように、「背景を変えたい」「人物を消したい」「画像に文字を入れたい」時に利用しています。細かい調整までしてみたい人におすすめです。

GIMP

thGIMP_-_The_GNU_Image_Manipulation_Program

『GIMP』はフリーの画像編集ソフトです。
このソフトの解説については、下記サイトに詳しく記載されています。

Pixlr Editor

thOnline_Photo_Editor___Pixlr_Editor___Autodesk_Pixlr

ソフトをダウンロードすることなく、気軽にWebサービスとして写真編集を利用できるというのもいいですよね。『Pixlr Editor』は、インストールやアカウントの登録など一切不要です。

フィルター、レイヤーなど豊富な機能を備えていることに加えて、FacebookやFlickrなどのSNSですぐにシェアできるのも高ポイントです。

ただし、画像編集の機能に特化しているため、画像を一覧管理することはできないので注意しましょう。

ChromeのWebストアダウンロードもできます。

Photoshop Online Tools

thPhotoshop_Online_ツール___Photoshop_com1

『Photoshop Online Tools』は、無料で公開している『Photoshop』の簡易版Webサービスです。

ユーザー登録が必要ですが、『Pixlr Editor』と同じように、ソフトをダウンロードすることなく気軽に利用できます。

編集画面を見ると、「Edit」は無料にして十分すぎるほど充実した内容となっています。「Decorate」のタブでは、遊び心のあるテキストやイラスト、フレームを差し込むことができるのが魅力的なポイントです。

しかし、『Aperture』や『Lightroom』などのように、細かい数値を設定できるというわけではありません。

スマートフォンの写真編集アプリにあるような、用意されている「型」に当て込んでいくような編集方法です。つまり、操作は容易である反面、細密な調整はむずかしくなる点だけ留意しておきたいですね。

画像編集における操作方法はわかりやすく、初心者でも使いやすいサービスでしょう。

過剰な画像編集はしないように

昨今のインターネットを見ていて感じることは、過剰な画像編集が非常に増加していることです。

特によくあるのは、絶景と題して写真も載せているような記事。
「彩度」が不自然なくらい高く調整されており、写真をかじっている人から見ると「この色表現は嘘でしかない」という印象を受けてしまいます。

もちろんその写真の中には、最高の写真が撮れる天候のもと、素晴らしい写真を撮影できたのかもしれません。

それでもなお、ここで伝えたいことは「過剰な画像編集は、受け手をガッカリさせることもある」ということです。大袈裟な画像編集は避けることをおすすめします。

さいごに

写真はボディやレンズの機材にこだわるだけではなく、画像編集の一手間を大切にしましょう。
金銭面や写真表現の幅を広げるという観点から、お得です。

その上、画像編集によって目で見た「記憶色」に近いあんばいに色調整できるようになると、他人からも共感を得やすい綺麗な写真を作れます。

「センスがいい」「視点がいい」「色の見方が優れている」などと、男女問わず好印象を与えることができるでしょう。

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画像編集する前のカメラから検討される方は、以下のページから読み進めるのがおすすめです。